里村正治

里村正治の経歴と業績

里村正治（さとむら せいじ）は、1946年3月1日に東京都で生まれた日本の銀行家です。彼は東京大学の教養学部を卒業後、富士銀行に入行しました。入行時の同期には、後に南日本銀行の頭取となる森俊英や、スルガ銀行の社長である岡野光喜など、著名な銀行家たちがいます。

里村氏は、富士銀行では主に国際業務を担当し、ニューヨークや欧州での勤務経験があります。帰国後は、本部勤務を経て、安田銀行の本店所在地である小舟町支店にて取締役支店長として活躍し、その後、代表取締役常務として関西に駐在し、さらにコンプライアンスおよびリスク統括役員も兼任しました。これらの役職を通じて、彼はリスク管理や企業のコンプライアンス遵守の重要性を強調し、銀行業務の健全性を維持することに貢献しました。

2002年には、町田睿頭取の招きを受けて荘内銀行に入社し、町田の後任として頭取を支援し、銀行の業務の進展に尽力しました。この際、町田氏とは富士銀行の人事部時代に上司と部下の関係だったことから、彼の理解と信頼が特に重要でした。里村氏は2008年には荘内銀行の取締役および代表執行役会長に就任し、多くの業務改革や拡張を進めました。

2009年10月1日には新たに設立された金融持株会社・フィデアホールディングスの代表執行役社長に就任し、荘内銀行の取締役会長も兼任しました。これにより、彼はグループ全体の戦略をリードする立場に立ち、銀行グループの成長を引っ張っていきました。しかし、2011年6月に開催されたフィデアHDの株主総会を経て、荘内銀行の会長は退任し、以降は北都銀行と荘内銀行の非常勤取締役という新たな役職に移行しました。

2016年6月には、フィデアホールディングス顧問としての役割に退くこととなりました。彼の長いキャリアの中で、幾つもの重要な役割を着実にこなし、銀行業界に多大な影響を与えてきました。

彼の業績の一環として、共著書に『輸入取引 (外国為替基礎講座)』があり、1995年に出版されています。この著書は、銀行業務や国際取引に関わる人々にとって、貴重な学びの資源となっています。

里村正治は、明確なビジョンと強固なリーダーシップをもって業界に貢献し続けている銀行家として、今後の活動にも注目が集まります。

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