里見富次

里見富次（さとみ とみじ）

生涯

里見富次は、1898年（明治31年）3月27日に生まれ、1998年（平成10年）6月29日に100歳という長寿を全うしました。彼は、日本の内務官僚として、また帝都高速度交通営団（現在の東京メトロ）の理事として、その生涯を日本の発展に尽くしました。

出自と学歴

鳥取県境町（現在の境港市）出身で、里見周三の二男として生まれました。旧制第四高等学校を卒業後、1923年（大正12年）12月には高等試験行政科試験に合格し、翌1924年（大正13年）には東京帝国大学法学部法律学科（独法）を卒業しました。

内務官僚としてのキャリア

大学卒業後、内務省に入省し、福島県属としてキャリアをスタートさせました。その後、1926年（大正15年）7月には福島県事務官に任ぜられ、神奈川県事務官、高知県経済部長、千葉県書記官・学務部長、文部書記官、九州地方総監府参事官、近畿地方行政事務局次長など、地方行政から教育行政まで、幅広い分野で重要な役職を歴任しました。これらの経験を通じて、彼は地方行政の実情や課題を深く理解し、その後のキャリアに活かしました。

1948年（昭和23年）2月には、帝都高速度交通営団の理事に就任しました。この時期は、戦後の復興期であり、都市交通の整備が急務とされていた時代です。彼は、理事として、帝都高速度交通営団の運営に携わり、東京の都市交通網の発展に貢献しました。

晩年と進路指導への貢献

晩年は、日本進路指導協会の会長、理事長、顧問を歴任し、進路指導の分野でその知識と経験を活かしました。彼は、次世代を担う若者たちの進路選択を支援し、その育成に尽力しました。彼の教育に対する情熱は、多くの人々に影響を与えました。

人物像

里見富次は、浄土宗の仏教徒であり、信仰心も篤かったとされています。その穏やかな人柄と真摯な姿勢は、多くの人々から信頼を集めました。

家族

妻は直子（阿部寿準の長女）で、1908年（明治41年）1月生まれです。彼らには、長男と長女がいました。

参考資料

『進路指導 = Career development guidance 9月号』日本進路指導協会、1998年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

外部リンク

* とっとりデジタルコレクション--里見富次

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