重光泰昌

重光 泰昌

1980年1月6日、京都府に生まれた重光泰昌（しげみつ やすまさ）は、日本のラグビー界で選手として顕著な足跡を残し、現在は指導者としてその手腕を発揮している人物です。

選手としてのキャリアの始まりと歩み

重光が楕円球に触れ、ラグビーキャリアをスタートさせたのは、地元の陶化中学校2年生の時のことでした。その後、数多くの名選手を輩出してきたラグビー強豪校として知られる京都市立伏見工業高等学校へと進み、才能を磨きました。高校卒業後は、龍谷大学ラグビー部でプレーを続け、さらなるレベルアップを図ります。

大学での4年間を経て、2003年度からはジャパンラグビートップリーグに所属する近鉄ライナーズ（現在の花園近鉄ライナーズ）に入団。プロフェッショナルとしてのキャリアを本格的に開始しました。ポジションは、ゲームメイクの要となるスタンドオフ（SO）。正確な判断力とキック、パススキルが求められるこのポジションで、彼はすぐに頭角を現します。選手時代の愛称は「シゲ」としてチームメイトやファンに親しまれました。身長174cm、体重82kgと、SOとしては標準的な体格ながら、優れたフットワークと戦術眼を活かしてチームの攻撃を牽引しました。

近鉄ライナーズでの活躍と栄誉

近鉄ライナーズでの選手生活は、彼のキャリアにおいて最も重要な期間となりました。彼はこのチームで長きにわたり主力選手として活躍し、日本のトップリーグにおける数々の記録を樹立します。

特筆すべきは、ジャパンラグビートップリーグ2011-2012シーズンでの活躍です。このシーズン、重光はチームの司令塔として目覚ましいパフォーマンスを見せ、その年のリーグで最も優秀な選手に贈られるベストフィフティーンの一人に選出されました。これは、彼がリーグ屈指のスタンドオフとして広く認められた証であり、輝かしい実績の一つです。

また、長期にわたってチームの屋台骨を支え続けた功績として、2014年にはトップリーグ通算100試合出場を達成しました。これは、選手として怪我なくコンスタントに高いレベルでプレーを続けた者にのみ許される偉大な記録であり、彼の耐久性と貢献度を示すものです。近鉄ライナーズの一員として、彼は関西代表としてもプレー経験を持っています。

現役引退、そして指導者へ

近鉄ライナーズで16シーズンにわたる選手生活を送った後、重光泰昌は2019年に惜しまれつつ現役を引退しました。長年にわたりスタンドオフとしてチームを牽引し、リーグ史にその名を刻んだ彼のスパイクオフは、多くのラグビーファンにとって記憶に残る出来事でした。

選手生活にピリオドを打った後も、彼はラグビーへの情熱を持ち続け、今度は指導者としての道を歩み始めています。現在は、トップイーストリーグAグループに所属するAZ-COM丸和MOMOTARO'Sにて、アシスタントコーチを務めています。選手として培った豊富な経験、特にスタンドオフとして試合の流れを読み解き、チームを動かす能力は、指導者としても invaluable なものとなるでしょう。かつての輝かしい選手実績とラグビーへの深い理解を活かし、新たなチームの強化と後進の育成に尽力しています。

重光泰昌のキャリアは、選手としてトップレベルで長期間活躍し、チームに貢献するだけでなく、引退後もラグビー界に貢献し続ける姿勢を示しています。彼の今後の指導者としての活躍にも期待が寄せられています。

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