重力サーベル

重カサーベルについて

重カサーベル（じゅうりょくサーベル、Gravity saber）は、松本零士のSFマンガやアニメ作品に登場するフィクションの武器です。この武器は、全長約1メートルで、主に白兵戦に使用されます。

基本的な特性

重カサーベルは、突いた際に穴から煙が出る描写があり、相手を攻撃する際のインパクトが強調されています。また、特定のモデルにはトリガーが付いており、サーベル銃としてビームガンとしても使用可能です。しかし、その火力は同時期に登場するコスモドラグーン（戦士の銃）にはやや劣るとされています。

アニメ作品での活躍

『宇宙海賊キャプテンハーロック』や『クイーン・エメラルダス』、『銀河鉄道999』といったアニメ作品では、重カサーベルを持ったキャラクターたちが剣戟を繰り広げるシーンが印象的で、特に『ハーロック』の最終回直前では、ハーロックと女王ラフレシアの一騎討ちが展開されました。

名称の由来とデザイン

重力の「重」が何を意味するのかは明確には示されていませんが、漫画『クイーン・エメラルダス』では、エメラルダスが不時着した惑星ジュラの砂が金属を分解する特性を持っていることが示されており、これに耐えられる「超金属コーティング」が施された重カサーベルが重要な役割を果たしています。このコーティングにより、武器が持つ特殊性が際立ち、重力と結び付けられています。

デザインとしては、細長いパイプ状の刀身を持ち、護拳がありますが、刃そのものは存在しません。中間部分に円筒状のリングがあることが特徴であり、特に銃としての使用が可能なモデルでは、銃のグリップが併用されています。アニメ『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』では、メーテルが伸縮式の重カサーベルを使用する描写も見られ、普段は柄のみで収納するなどの工夫がなされています。

使用者と作品内での地位

この重カサーベルは、主にハーロックとエメラルダスが使用する武器として知られています。『エメラルダス』ではトチローも使いこなし、「重力サーベルは得意中の得意」と自負しています。また、『宇宙交響詩メーテル』や『999』のエピソードでもメーテルがこの武器を振るい、その腕前を見せつけます。

『ハーロック』のアニメ版では、アルカディア号の乗員が宇宙服を着用しながら重カサーベルを携帯している描写があり、敵艦への侵入時に用いることが多いようです。特定のエピソードでは、敵軍に奪われた故郷を取り戻すための決闘でもこの武器が大いに活躍しています。

立体化と関連商品

重カサーベルは、ハーロックのアニメ版放映当初から玩具として販売され、その人気は衰えていません。2008年には『999』劇場版関連として、タイトーからプライズゲーム用の1/1重力サーベルが登場しました。このアイテムは組み立て式で、実際の大きさが約80センチと設定よりも若干短いながらも熱心なファンに支持されています。

結論

重カサーベルは、その魅力的なデザインや人間ドラマにおける重要な役割から、多くのファンに愛され続けています。松本零士の作品において必ずといっていいほど登場し、キャラクターたちの戦いの象徴ともなっているこの武器は、今後も多くの人々に興味を持たれることが予想されます。

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