重渕雅敏

重渕雅敏（しげふち まさとし）は、1935年7月4日に福岡県田川郡添田町で生まれ、2017年5月3日に81歳で亡くなった日本の技術者、実業家です。彼は、東陶機器（現在のTOTO）において、代表取締役社長、代表取締役会長という要職を歴任し、その経営手腕を発揮しました。また、日本セラミックス協会の会長や北九州商工会議所の会頭も務め、幅広い分野で活躍しました。

重渕氏は、福岡県立田川高等学校を経て、1958年に九州大学工学部を卒業後、東洋陶器（現在のTOTO）に入社しました。入社後は、技術者としてキャリアを積み、1983年に取締役に就任。その後、1987年に常務取締役、1992年に専務取締役と順調に昇進しました。1994年には代表取締役副社長となり、経営の中枢を担うようになりました。

1998年、重渕氏は東陶機器の代表取締役社長に就任します。社長在任中は、人員削減を含む経営改革を断行し、会社の立て直しに尽力しました。また、大建工業やYKK APとの業務提携を推進し、リフォーム事業の確立に大きく貢献しました。これらの施策により、TOTOは新たな成長軌道に乗ることができました。

2003年には代表取締役会長に就任し、その後も会社の発展に貢献しました。2004年には、日本セラミックス協会の会長、北九州商工会議所の会頭という要職も兼務し、業界の発展にも力を注ぎました。2009年にTOTOの相談役となり、2012年には長年の功績が認められ、旭日重光章を受章しました。2014年にはTOTO特別顧問に就任し、2017年肺炎のため、81歳でその生涯を閉じました。死後、正四位が追贈されました。

重渕雅敏は、TOTOの経営者として、また、業界のリーダーとして、日本の経済発展に大きく貢献した人物として、その功績は永く語り継がれるでしょう。

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