重量ポンド毎平方インチ

重量ポンド毎平方インチ (psi)

重量ポンド毎平方インチ（じゅうりょうポンドまいへいほうインチ、略称はpsi）は、主にヤード・ポンド法で用いられる圧力や応力の単位です。この単位は特にアメリカやイギリスなどの国で広く使用されていますが、特殊な計量を除き日本では一般的には使用されていません。

定義と換算

1重量ポンド毎平方インチは、1平方インチの面積に対して1重量ポンド（lbf）の力がかかる状態を示します。この場合の換算は以下の通りです。具体的には、0.45359237kg/ポンドと9.80665m/s²を用い、1平方インチあたりの圧力をPa（パスカル）に換算すると、約6894.76Paとなります。さらに、1 atm（1気圧）は約14.7 psiに相当し、逆に1 psiは約0.068 atmです。日本では6894.76Paとしてこの値が定められています。

単位記号と呼称

一般的な使用では、「ポンド毎平方インチ」と呼ばれますが、略称としては「psi」や「lbf/in²」があげられます。日本の計量法では、lbf/in²の使用が推奨され、psiを使用することはできません。

特殊な呼び名

圧力の測定においては、測定の方法や基準により異なる呼称が用いられます。

• - psia（psi absolute）： 絶対圧を表し、ゲージ圧にその地域の大気圧を加えたものです。これは「プサイア」とも呼ばれます。
• - psig（psi gauge）： ゲージ圧を示しアメリカの大気圧との差を示します。通称「プサイグ」です。
• - psivg（psi vented gauge）： 測定地点と地元の圧力との比較を示す単位です。
• - psisg（psi sealed gauge）： 大気圧で封じられた空気のチャンバーとその測定点での圧力の差を示します。
• - psid（psi difference）： 二つの圧力の差を示す単位です。

また、1000 psiを示す単位として「ksi」がありますが、これは「キロポンド毎平方インチ」の略で、材料科学や機械工学の領域で使用されます。特に応力やヤング率の指定などに頻繁に登場します。

実用例

日常生活において、重量ポンド毎平方インチは様々な場面で見かけます。例えば、海面における大気圧は約14.7 psiaです。自動車のタイヤの圧力は通常32〜41 psig、ブレーキの空気溜は90〜120 psig、さらに充填済のスクーバタンクの圧力は約3000 psigとなります。

まとめ

重量ポンド毎平方インチは、圧力を理解するうえで重要な単位です。その定義や用途、関連する単位についての理解は、特に技術や科学に関すすべての分野で役立つでしょう。

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