野中直子

野中直子氏は1951年5月21日、東京都世田谷区に生まれました。血液型はB型です。学生時代は東京都立新宿高等学校で学び、この高校からは多くの著名人が巣立っています。野中氏の同級生には、国際的な評価を受ける作曲家の坂本龍一氏、日本の政治の舞台で重要な役割を果たした元衆議院議員の塩崎恭久氏（自民党所属で、厚生労働大臣や内閣官房長官などを歴任）、そしてフリーアナウンサーとして活動する那須恵理子氏（元ニッポン放送アナウンサー）、さらには芸術分野で活躍する写真家の馬場憲治氏といった、各界で活躍する錚々たる顔ぶれが名を連ねていました。高校卒業後、野中氏は慶應義塾大学文学部に進学し、文学や教養を深く学びました。

大学卒業後、1974年4月に株式会社文化放送に入社しました。この年に入社したアナウンサーには、後に日本のラジオ界を代表するパーソナリティの一人となる吉田照美氏や、松田啓子氏がおり、同期としてアナウンサーのキャリアをスタートさせました。文化放送では、報道、情報、音楽、バラエティといった多岐にわたるジャンルの番組を担当し、長年にわたりそのマイクを通してリスナーに様々な情報を届けました。

文化放送でのアナウンサーとしての活動期間中に担当した番組は数多く、その中には聴取者に親しまれた人気番組も含まれます。例えば、俳優で声優の野沢那智氏がパーソナリティを務めた『野沢那智の東京サンセット』や、落語家の林家正蔵氏（当時：林家こぶ平）が担当した『林家正蔵のサンデーユニバーシティ』といった番組では、進行役やアシスタントとして番組を支えました。また、報道の最前線にも立ち、『文化放送ニュース』や『天気予報』を主に土曜日と日曜日に担当し、週末の最新情報や気象情報を分かりやすく伝えました。

情報・生活情報番組としては、『SATURDAY HUMAN SQUARE 高木美保 close to you』にも出演しました。さらに、平日の帯番組内に設けられた短いコーナーも担当しており、その一つが『みのりの箱 クリーンライフメモ』です。このコーナーは月曜日から金曜日まで、当時の文化放送の平日昼のワイド番組であった『寺島尚正 ラジオパンチ!』、そしてその後に始まった『くにまるジャパン』の中で、およそ1分間の時間を使って放送されました。日々の暮らしに役立つ情報などを伝えていましたが、野中氏が長年のキャリアを終え、文化放送を定年退職することになったため、2011年4月3日の放送をもって野中氏の担当は終了しました。翌日の2011年4月4日放送分からは、文化放送の後輩アナウンサーである伊藤佳子氏がこのコーナーの担当を引き継ぎました。

他にも、日曜日の人気番組であった『大野勢太郎の日曜昼型ラジオ』に関わったほか、音楽番組である『ミュージックトレイン』なども担当しました。文化放送の報道番組の要ともいえる『ニュース・パレード』では、金曜日の担当キャスターを務め、一週間のニュースを締めくくる役割を担いました。この『ニュース・パレード』の金曜日担当は、2010年10月1日まで続けられました。

野中直子氏は、1974年に文化放送に入社して以来、実に37年近くにわたり、様々な番組を通してリスナーに親しまれてきました。長きにわたるアナウンサー生活を終え、2011年4月3日付けで文化放送を定年退職しました。そのキャリアは、ラジオというメディアを通じて、多くの人々に声と情報を提供し続けた貴重な歴史と言えるでしょう。

もう一度検索