野口米次郎

野口 米次郎について

概要

野口 米次郎（のぐち よねじろう、1875年 - 1947年）は、日本の明治・大正・昭和を代表する英詩人、小説家、評論家、俳句研究者です。彼は海外文芸思潮の紹介を行い、日本の文化を世界に発信しました。また、彫刻家であるイサム・ノグチの父親としても知られています。彼の文学的業績は、ノーベル文学賞を目指した内田魯庵に期待されるほど、国際的にも評価されていました。

生い立ちと教育

愛知県海部郡津島町で生まれ、父は雑貨店を経営していました。幼少期から英語に親しみ、名古屋で学びながら多くの文学作品に触れて成長しました。後に上京し、英語塾での授業を受けながら、多くの名作に魅了されました。この時期から詩文学に深い関心を持ち、英文作品の翻訳にも挑戦しました。

渡米と文学活動

1893年、米国への渡航を決意し、サンフランシスコに到着しました。初期には邦字新聞の編集や配達を行い、木版画の販売にも関与しました。サンフランシスコでの生活の中で、詩作を開始し、多くの有名な詩集との出会いが影響を与えました。

特に詩人ウォーキン・ミラーの家庭での経験は、彼にとって大きな転機となりました。無償で雑用をしつつ、文学活動に励む日々を送り、自然の美しさの中で詩を創作しました。彼の初作品が掲載されると、その後も詩集を発表し、評価を高めていきました。

英国から帰国

1902年にロンドンに渡り、多くの著名な文学者たちとの交流が始まりました。彼の著作は多方面の読者に好評を博し、特に『From the Eastern Sea』は多くの注目を集めました。帰国後は日本の文学・文化を広める活動を続けました。

日本詩への情熱と晩年

1921年から始まった日本語詩の創作により、米次郎は日本詩の発展に貢献します。多くの詩集や評論が出版され、特に『芭蕉論』や『二重国籍者の詩』が注目されました。彼はアジア研究にも力を入れ、タゴールとの交流を通じて、国際的な視点を持った文学活動を展開します。

1944年には、彼の業績が評価されて帝国芸術院賞を受賞しました。しかし、1945年の東京大空襲で自宅が全焼し、その影響が人生に色濃く残りました。1947年に胃癌で亡くなるまで、彼は詩人としての道を歩み続けました。

まとめ

野口米次郎は、国内外の文壇に影響を与えた国際的な詩人でした。彼の作品は交換と対話の中で生まれ、日本が世界に向けて発信する一翼を担いました。生涯を通じて文学の重要性を訴え、後世にその思想を残した彼の業績は、今でも多くの人々に影響を与え続けています。

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