野口達二

野口達二 - 歌舞伎作家

野口達二（のぐち たつじ）は、1928年3月8日生まれ、1999年2月22日に逝去した日本の歌舞伎作家です。秋田県で生まれ育った彼は、早稲田大学の文学部に在籍しましたが、中退して劇作の道を選びました。彼の劇作家としてのデビューは1960年で、懸賞戯曲に応募した作品「富樫」が佳作に選ばれたことから始まりました。この成功を機に、彼は本格的に劇作家として活動を開始しました。

主な作品

野口は、多数の戯曲や著作を残しており、その中で特に「草の根の志士たち」や「肥後の石工」の脚本が挙げられます。それに加えて、彼は季刊誌『歌舞伎』の復刊編集を手がけ、歌舞伎に関する知識を広めることにも尽力しました。このような活動により、1995年には長谷川伸賞を受賞し、彼の業績が高く評価されました。

代表的な著書

野口の著作は多岐にわたります。主な著書には以下のものがあります：

• - 『歌舞伎』文芸春秋新社 (1965)
• - 『芸の道に生きた人々』さ・え・ら書房 さ・え・ら伝記ライブラリー (1966)
• - 『悲劇の英雄たち』さ・え・ら書房 さ・え・ら伝記ライブラリー (1967)
• - 『歌舞伎の美』鹿島研究所出版会 (1969)
• - 『いい話ほどあぶない 消えた赤報隊』斎藤三勇絵 さ・え・ら書房 日本史の目 (1974)
• - 『舞台という空間 野口達二戯曲集』新潮社 (1976)
• - 『歌舞伎再見』吉田千秋撮影 岩波グラフィックス (1983)
• - 『歌舞伎はるあき 歳時随想』本阿弥書店 (1987)
• - 『野口達二戯曲撰』演劇出版社 (1989)
• - 『歌舞伎 入門と鑑賞』演劇出版社 (1992)

また、共編著としても以下のような著書があります：

• - 『日本の伝説 14　秋田の伝説』野添憲治共著 角川書店 (1977)
• - 『水谷八重子』編; 高橋誠一郎ほか著 立風書房 (1979)

影響と評価

野口は、歌舞伎の美しさや魅力を広めることに尽力し、その作品を通じて多くの人々に感動を与えました。彼の影響は今も尚、歌舞伎界に息づいており、後進の劇作家たちや研究者たちにとっても貴重な存在となっています。彼自身も、劇作によって人々の心に影響を与えることを目指し、日々精進したことで知られています。彼の業績は、歌舞伎だけでなく日本の文学や演劇への貢献としても高く評価されており、彼の名前は日本の文化史にしっかりと刻まれています。

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