野呂昭彦

野呂 昭彦

野呂 昭彦（のろ あきひこ、1946年8月28日生まれ）は、日本における著名な政治家であり、特に三重県内での活躍が知られています。彼は衆議院議員を4期務め、また松阪市長と三重県知事としても重要な役割を果たしました。彼の父親は、三重県議会議長や衆議院議員を務めた野呂恭一であり、その影響を受けて政治の道を歩み始めました。

来歴

野呂は三重県飯南郡飯高町（現松阪市）に生まれ、慶應義塾大学工学部を卒業しました。大学卒業後の1979年には、父の秘書として政治の世界に足を踏み入れました。1983年には、自由民主党の公認を受けて衆議院議員総選挙に立候補。見事初当選を果たしました。その後、自民党内の河本派に所属し、地方政治への影響力を高めていきました。

1994年には、自民党の方針に反発し離党、旧連立与党に所属し、自由改革連合の結成に参加。その後の新進党結成にも関わりましたが、1996年には衆院選での落選を経験します。2000年には松阪市長選挙に出馬し、その後当選。これにより国会議員経験者の首長として地方政治に復帰しました。

知事としての活動

三重県知事としての業績も顕著です。彼の知事選における当選は、北川正恭前知事が3選しないことを受けてのもので、民主党と社民党の推薦を受けて選挙戦を戦いました。2003年4月に知事に就任し、2007年には再選も果たしました。特に彼は「美し国三重」のスローガンのもと、観光促進に注力し、伊勢海老や松阪牛など三重の食文化を生かした地域振興を推進しました。また、三重と宮城の「美し国論争」も注目されました。

政治への姿勢

彼はまた、外国人の参政権についても意見を表明。税金を支払い地域社会に貢献している外国人の権利に対する見解を示し、議論を呼びました。この発言は、一部の市民団体から反発を受け、発言の撤回を求められる場面もありました。

辞職とその後

しかし、2010年には息子が覚醒剤取締法違反で逮捕されるという事態が起こり、政治活動に影響を及ぼします。辞職要求はされなかったものの、次回選挙への出馬は難しい立場となり、2011年に2期での退任が決定しました。その後、名誉ある旭日重光章を受章しました。

人物像

彼の尊敬する人物は、母校の創設者である福澤諭吉です。野呂昭彦は、地域振興や観光促進などの政策だけでなく、社会的な問題にも真摯に向き合った政治家として知られています。

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