野方 (福岡市)

野方（のかた）

野方は福岡県福岡市西区に位置する地名で、行政区画としては大字野方と野方一丁目から七丁目に分かれています。この地域は233.12ヘクタールの面積を持ち、2022年3月末時点の人口は10,952人です。郵便番号は819-0043です。

地理

野方は福岡市の中心である天神から西南西に約10キロメートルの地点にあり、西区の東側に位置しています。北側には西の丘や拾六町団地、東側には壱岐団地と戸切、南側には大字羽根戸、西側には生松台と接しています。特に、野方一丁目から七丁目の地域には、生松台という新しい住宅地が挟まれています。これらの地区は、かつては「野方」として一体の地域であったことが伺えます。

河川

野方町域に流れる河川はすべて十郎川水系のもので、その影響を受けて地域の水環境や景観が形成されています。

都市計画

福岡市の都市計画マスタープランに基づいて、野方は様々な住宅地域や景観づくりが進められています。福岡県道561号沿いには商業施設や中高層住宅が並ぶ沿道軸が設定されており、十郎川沿いには緑豊かな散策道が整備されて、憩いの空間を提供しています。

地域の大部分は低層住宅にあたり、狭隘道路や老朽化した建物などの課題が残されていますが、新しい住宅と調和を図る低中層住宅ゾーンも存在しています。特に、野方七丁目の地域は農業ゾーンとしても指定されており、農地の保全が重要視されています。

学区

野方の教育施設は、福岡市立壱岐中学校をはじめとする学校があり、地域の学びの場として機能しています。特に、壱岐小学校や壱岐南小学校が地域の基盤を支えています。

歴史

野方という地名は、古代の額田郷や額田駅に由来しているとされています。室町から江戸時代にかけては筑前国の早良郡に位置し、「野片村」と表記されることもありました。1889年には合併により山門村大字野方となり、その後も合併を重ね1941年に福岡市に組込まれることになります。

1986年には住居表示が行われ、現在の区画が形成された経緯があります。地域の発展は、これまでの歴史的変遷を経て形作られたものであり、それぞれの時代における地域の変化が語り継がれています。

交通

交通面では福岡県道561号が主要な道路として機能しており、地域内の移動に重要な役割を果たしています。

施設と史蹟

地域には、野方天満宮や西鉄バス壱岐営業所、浄土宗本願寺、山王神社などがあり、文化的なランドマークを形成しています。また、野方遺跡は国史跡に指定される重要な史跡であり、歴史的価値を持った場所でもあります。

野方は、このように自然と都市が調和する環境の中で、歴史と未来をつなぐ場所としてその魅力を放っています。

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