野根山街道

野根山街道（のねやまかいどう）

野根山街道は高知県東部、奈半利町と東洋町を結ぶ尾根に沿った道で、全長約36km、最高地点である装束山（標高1,083.0m）や野根山（標高983.5m）を含んでいます。この美しい街道は、四国の百名山にも指定されています。

歴史的な背景

野根山街道は、奈良時代の養老年間に整備された官道の一部であり、奈良と土佐国府を結ぶ「南海道」として知られています。古くは紀貫之が『土佐日記』に記したように、入国の道とされ、藩政時代には参勤交代の重要な通行路でもありました。今でもこの道は「四国のみち」として整備され、訪れる人々に歴史を感じさせています。

現在の状況

この街道は、尾根を伝っているため奥深い自然の中を進むことができます。主要な林道と交わる箇所は少なく、自然と一体となった静かな道を楽しめます。道中には、数々の史跡やその場所にまつわる民話の案内板が設置されており、歴史的な背景を感じながらのウォーキングが楽しめます。

コースのご紹介

宿屋杉のみち

西半分の部分である「宿屋杉のみち」は、歴史的な観点からも価値があります。

• - 横町（高札場）：古い高札が立てられていた場所。
• - 一里塚：街道の目安に設けられていた里塚。
• - 米ヶ岡登山口：装束山に登るための登山口。
• - 宿屋杉：宿泊施設として利用されていた杉が立つ場所。
• - 装束山：美しい景色を望むことができる最高地点。
• - 岩佐関所：歴史的な閲覧所。

岩佐関所のみち

もう一つの部分である「岩佐関所のみち」は、主に東側の景観を歩きます。

• - 岩佐関所：重要な通行のチェックポイント。
• - 地蔵峠：中腹にある峠道。
• - 五里塚：先ほどの一里塚と同じく、道の目安。
• - 一の門：その名も示すとおりの門構え。
• - 四郎ヶ野峠：自然の中に位置する峠。
• - 二本松：二本の松の間を抜ける道。
• - 野根川橋：この道の終点となる川を渡る橋。

自然と歴史の融合

野根山街道は、美しい自然と豊かな歴史が融合した特別な場所です。四国の自然を感じながら、歴史の息吹を感じることのできるこの道は、訪れる者に忘れられない体験を提供してくれます。日本の秘境の一つとしても名を馳せており、美しい日本の歩きたくなる道500選にも選定されています。自然愛好者、歴史好きな方々には魅力溢れる道です。

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