野知浩之

野知 浩之の生涯と業績

野知浩之（のち ひろゆき、1908年7月2日 - 1994年9月9日）は、昭和時代の著名な農林技官であり、政治家でもあります。彼は福島県の出身で、東京帝国大学農学部を1935年に卒業しました。その後、福島県の農地部で様々な役職を歴任し、農業の発展に寄与しました。

職業経歴

福島県農地部の耕地課長や農林省の農地局において開墾建設課、かんがい排水課などで重要な役割を果たしました。また、仙台農地事務局長としても業務を行い、農業政策の実施や土地改良に大きく貢献しました。その専門性を生かし、技術的な知見を広めるために多くの組織で顧問を務めました。

1962年には、自由民主党から公認を受けて全国区の参議院議員選挙に出馬し、見事当選を果たしました。在任中は参議院農林水産委員長に就任し、農業に関する重要な問題を議論しました。彼の政策は特に農業の環境整備や技術向上に大きな影響を与えました。

受賞歴と評価

野知の貢献は高く評価され、1978年の秋の叙勲では勲三等旭日中綬章を受章しました。また、彼のキャリアは農業関連の団体においても顧問としての役割を果たし続けました。このように、彼の活動は、農業分野の発展に多大な影響を与えたといえるでしょう。

著作物

野知浩之は、農林技術に関する著作も残しており、特に1961年に発行した『設計の手引 頭首工』、1964年の『設計の手引 重力ダム』は、土地改良に関する重要な参考資料となっています。これらの書籍は、農業土木分野での技術や設計の基礎を提供し、多くの技術者や学生に読まれています。

晩年

彼は1994年9月9日に86歳で亡くなりました。彼の死後、従六位から従四位に叙され、その業績が改めて評価されることとなりました。彼の生涯は、農業と政治の両面において多くの成果を残し、次世代に多大な影響を与えるものでした。野知浩之は今もなお、農業技術と生産性向上の象徴として語り継がれています。

参考文献

• - 議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑（大蔵省印刷局、1990年）
• - 現代物故者事典 1994～1996（日外アソシエーツ株式会社、1997年）
• - 国政選挙総覧 1947-2016（日外アソシエーツ、2017年）

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