金剛 (プロレス)

金剛（こんごう）

金剛は、日本のプロレス団体であるプロレスリング・ノアにおいて、2019年に結成された反体制ユニットです。このユニットは、拳王を中心にマサ北宮、小峠篤司、稲村愛輝の顔ぶれで始まり、2023年までの間に多くのメンバーを迎えたり脱退したりしながら活動を展開しました。

結成から解散までの流れ

金剛は、2019年5月4日に正式に結成されました。結成前の4月30日、拳王が当時「海王」としてタッグを組んでいた清宮海斗と決別することで、チームの基盤が固まりました。初めのうちは、団体内での反体制的な立場を強調しながら、数々の試合を成功させて行きました。

最初の年には数回のメンバーの入れ替わりがあり、小峠がジュニアヘビー級に戻るために脱退したり、新メンバーが加入したりと、チームは常に変動していました。特に、2020年には「X」として新メンバーの征矢学が登場し、タダスケや中嶋勝彦といった新しい選手の加入も見られました。

2021年には、連携ミスから北宮が中嶋に対して決別のスープレックスを決め、北宮自身も脱退となりました。チームは次第にジュニアの戦力強化に重点を置くようになり、新たなメンバーも迎え入れました。

重要なイベントと成績

金剛の活動期間中には、様々な試合が行われ、多くのタイトルを獲得しました。特に、拳王が関与した試合は注目を集め、GHCヘビー級王座やGHCナショナル王座の獲得はチームの躍進を象徴しています。2021年にはN-1 VICTORYやNOAH Jr. TEAM GAMEの優勝も果たし、プロレスリング・ノア内での地位を確立しました。

とはいえ、チーム内の動向は常に変わりやすく、2023年に入るとタダスケが他の団体への参加を決めたり、中嶋が潮崎との共闘を決意して脱退するなど、メンバーの流動化が続きました。最終的に、2023年6月24日、拳王が金剛の解散を発表し、4年間の活動に終止符が打たれました。

エピソードとチーム哲学

金剛は反体制ユニットとされることもあり、ファンからはしばしばヒールユニットと誤解されることがありましたが、彼ら自身は「敗者は多く語らない」「試合内容で語る」といった独自の哲学を持っていました。新日本プロレスとの対抗戦では、一部記者からそのスタンスが伝わりにくいとの指摘も受けました。

また、自主興行が開催された際には、前売り券が完売し、拳王の入場曲をアーティストが披露する場面もありました。愛すべきファンに支えられた金剛の活動は、プロレス界において一つの記憶として刻まれています。

金剛の歩みは、プロレスリング・ノアの歴史における重要な一ページとなり、解散後も多くのファンの心に残る存在であり続けるでしょう。

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