金名橋

金名橋（きんめいばし）

金名橋は、石川県白山市を流れる一級河川、手取川に架かる道路橋です。この橋は、石川県道302号手取川自転車道線、通称「手取キャニオンロード」の一部として、自転車や歩行者が安全に通行できるよう整備されています。

歴史と特徴

この場所に以前存在したのは、北陸鉄道金名線の手取川橋梁でした。しかし、金名線の廃線に伴い橋梁は撤去され、新たに架けられたのが現在の金名橋です。この橋の建設には、環境への配慮が大きく反映されています。

同時期に金沢市の犀川に架かる御影大橋の架け替えが行われており、その際に旧御影大橋のトラス桁の鋼材の一部を再利用しました。具体的には、166部材のうち94部材が金名橋に転用されました。この取り組みにより、廃棄されるはずだった鋼材が有効活用され、鋼材の輸送や加工にかかるエネルギーを削減。結果として、約220トンのCO2排出量削減に貢献しました。

デザインと評価

金名橋のトラス桁には、幾何学模様のリベット打ちが施され、汽車や自転車をモチーフにした装飾がアクセントとなっています。これらのデザインは、景観に調和するだけでなく、橋の歴史を物語る役割も担っています。この環境に配慮した取り組みとデザイン性の高さが評価され、2005年には全日本建設技術協会の全建賞道路部門、2006年には石川県のいしかわ景観賞を受賞しました。

橋の概要

形式: 下路式単純ワーレントラス橋
長さ: 70.0m
支間: 68.5m
幅員: 4.0m
重量: 260t
竣工: 2004年10月
設計: 朝日エンヂニヤリング
施工: 北都鉄工、北野組

周辺情報

金名橋の周辺には、以下の施設や道路があります。

手取川
国道157号
石川県道44号小松鳥越鶴来線
広瀬大橋
鳥越大橋
鶴来浄水場

まとめ

金名橋は、単なる交通インフラとしてだけでなく、歴史と環境への配慮が融合した橋梁です。その美しいデザインは、訪れる人々に感動を与え、橋の建設におけるサステナビリティの重要性を示唆しています。手取キャニオンロードを訪れた際には、ぜひこの橋を渡り、その魅力を体感してください。

参考文献

[石川県]]開発事業等環境配慮指針事例一覧 No.2 (PDF): [石川県
一般県道[手取川]]自転車道線自転車道建設事業（金名橋） (PDF): [全日本建設技術協会

外部リンク

金名橋 - 北都鉄工
環境宣言 (PDF) - 全日本建設技術協会 (p.6に紹介あり)

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