金奉準

金奉準のボクシングキャリア

金奉準（キム・ボンジュン、1964年5月13日生まれ）は、韓国の全羅南道莞島郡蘆花面出身の元プロボクサーである。彼はWBA世界ミニマム級王者として知られ、ボクシング界において様々な栄光と苦闘を経験してきた。

プロデビューと初期のキャリア

1983年7月23日、金奉準はプロボクサーとしてデビューを果たし、その初戦で4回判定勝ちを収めた。その後も着実に戦績を積み上げ、1986年3月20日にはWBA・WBC世界ミニマム級王者の大橋秀行と対戦し、10回判定勝ちを収めた。この勝利は彼のキャリアにおいて重要なマイルストーンとなった。

同年10月には、空位の韓国ライトフライ級王座を賭けた試合で、林夏植に4回負傷判定負けを喫し、王座獲得には至らなかったが、彼の勇気と競争心は多くのファンに感銘を与えた。

世界タイトル挑戦までの道のり

1988年1月10日、金奉準は母国で初めて世界タイトルに挑戦する機会を得る。この時は新設されたWBA世界初代ミニマム級王座決定戦で、レオ・ガメス（ベネズエラ）と対戦したが、12回判定負けを喫し、世界王座獲得には失敗した。この試合を観戦していたジョー小泉は、採点結果に驚きを隠せなかったと伝えられており、金の戦いぶりが評価されていたことがうかがえる。

世界王者への道

その後、金は3試合を行い、1989年4月16日に再度世界の舞台に戻ってくる。WBA世界ミニマム級王座が空位となる中、アグスティン・ガルシア（コロンビア）との試合で7回TKO勝ちを収め、26戦目にしてついに世界王座を手に入れた。この成功は彼にとって一大事業であり、彼はその後5度の防衛に成功し、王者としての地位を確立した。

衰退と引退

金は1991年2月2日に崔煕庸との同国人対決で12回判定負けを喫し、それによって王座を失った。その後、再戦を希望するも、再度崔に12回判定負けを喫した。1992年6月15日には、WBA世界ライトフライ級王者井岡弘樹に挑戦するも12回判定負けを喫し、さらにリングから遠ざかることとなる。闘志は残っていたが、その後も勝利には恵まれず、1993年には元WBC世界ライトフライ級王者メルチョ・コブ・カストロと対戦し10回判定負けを喫する。

最終的には、同年11月14日に東京・後楽園ホールで行われた試合で大場貴志に4回TKO負けを喫し、これが金奉準の選手生活の終止符となった。彼は引退後もボクシング界において重要な存在であり続けている。

獲得タイトル

金奉準はWBA世界ミニマム級王座を獲得し、5度の防衛に成功したが、その後のキャリアは多くの試練に満ちていた。彼の戦績は、韓国ボクシング史に名を刻むものであり、多くのファンに強い印象を残した。

金奉準の物語は、ボクシング界における挑戦と栄光、そして復活の象徴的なものであり、彼の功績は今もなお輝きを放っている。

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