金宝町駅

金宝町駅について

金宝町駅（きんぽうちょうえき）は、岐阜県岐阜市神田町7丁目に位置した名古屋鉄道の岐阜市内線の停留場です。この駅は、鉄道路線の歴史と共に長い間地元の交通を支えてきましたが、現在はその姿を消しています。

歴史をたどる

金宝町駅は1911年2月11日に、美濃電気軌道市内線が駅前から今小町まで開通した際に合わせて開業しました。これにより、市内交通の一環としての役割を果たし始めました。しかし、1944年には一時的に運行が休止されるという事態が訪れました。この時期の背景には、戦時中の資源の制約があったと推測されます。

その後、1955年10月30日に金宝町駅は運行を再開し、地元住民の足として再び重要な役割を果たすこととなります。しかし、2005年4月1日には岐阜市内線自体が廃止されることになり、金宝町駅も同時に閉鎖されました。

停留場の構造

金宝町駅には、相対式の2面2線の構造がありました。乗り場は道路を挟んで配置されており、南側は忠節駅方面に接続していました。しかし、道路との併用轨道であったため、利用者の安全を確保するための安全地帯は設置されていませんでした。代わりに、路上に「グリーンベルト」と呼ばれる緑色の塗装が施されていたのみです。

駅の近隣には新岐阜駅前駅があり、わずか400メートルほどしか離れていないことから、普段の利用者は少なかったとされています。しかし、金宝町駅周辺は渋滞が多発しやすく、結果として電車が遅れることも頻繁に起こりました。そのため、乗客の中にはこの駅まで歩いて路面電車に乗り換える人も少なくありませんでした。

駅周辺の状況

金宝町駅の周辺には、岐阜ワシントンホテルプラザがあり、地域のランドマークの一つとして知られています。駅の廃止に伴い、これらの周辺施設も交通の面で影響を受けることとなりました。

総括

金宝町駅は、名古屋鉄道岐阜市内線の一部として長い歴史を持った停留場でしたが、時代の流れとともに運行終了に至りました。その歴史は、かつての岐阜の交通の姿を知る上で重要な参考となるでしょう。現在では廃止された駅ではありますが、その記憶は地域の人々の中に息づいています。

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