金山隼樹

金山隼樹：長く第一線で活躍するベテランGKの軌跡

金山隼樹選手は、1988年6月12日、島根県出雲市で生まれました。6歳からサッカーを始め、2004年にはサンフレッチェ広島ユースに入団。同期には平繁龍一、遊佐克美、野田明弘といった選手がいました。ユース時代は2年生からレギュラーを獲得し、高円宮杯でベスト4入りを果たすなど活躍を見せました。しかし、3年生では怪我の影響もありレギュラーの座を失い、Jユースカップ決勝戦のベンチにも入れませんでした。

2007年、立命館大学に進学。2010年には関西学生選抜に選ばれるなど、大学でも実力を磨きました。

2011年、当時JFLに所属していたV・ファーレン長崎のセレクションに合格し、プロとしてのキャリアをスタートさせます。1年目は近藤健一の控えとして8試合に出場。2012年は怪我の影響でキャンプを遅れてしまい、新加入の原田欽庸選手がレギュラーを獲得したため、第3GKとしてチームのJFL優勝とJ2昇格に貢献しました。J2昇格後に行われた若手育成のための試合に1試合出場したのみでした。

2013年、当初は第3GKでしたが、原田選手の怪我と、ロアッソ熊本から加入した岩丸史也選手の不調により、3月20日のカターレ富山戦でJリーグ初出場を果たします。この試合で1-0の勝利に貢献し、チームのJリーグ初勝利に大きく貢献、以降正GKの座を掴みました。その後、10試合無敗を記録するなど、J2昇格1年目ながらJ1昇格プレーオフ圏内の6位という好成績に貢献しました。

2014年、コンサドーレ札幌へ完全移籍。開幕戦のジュビロ磐田戦ではスタメン出場を果たし、好セーブを連発、前田遼一のPKもストップするなどチームの完封勝利に貢献しました。しかし、2015年以降はク・ソンユン選手とのポジション争いが激しくなり、出場機会は減少。2015年は9試合、2016年は9試合の出場にとどまりました。2016年7月20日の松本山雅FC戦では、アウェーで敗れた雪辱を果たす活躍を見せました。同年12月には、自身のTwitterで目の手術を受けたことを公表しています。

2017年もリーグ戦とカップ戦で計8試合に出場。第27節のアルビレックス新潟戦では、ク・ソンユン選手の負傷退場により急遽出場する場面もありました。

2018年、さらなる出場機会を求めてファジアーノ岡山へ完全移籍。移籍後、一森純選手とポジションを争いながら22試合に出場しました。しかし、2019年は一森選手にポジションを奪われ、出場機会は8試合に減少。2020年は一森選手の移籍後も、新加入のポープ・ウィリアム選手が正GKに定着したため、出場はわずか2試合でした。

2021年はポープ選手の移籍により開幕からレギュラーとして出場しましたが、シーズン途中で清水エスパルスからレンタル移籍で加入した梅田透吾選手にポジションを奪われ、再び控えに回ることになります。2022年も梅田選手の控えとしてシーズンをスタートさせましたが、梅田選手の負傷離脱により再び先発に抜擢。その後はレギュラーとして出場を続けましたが、シーズン終盤には湘南ベルマーレからレンタル移籍で加入した堀田大暉選手の台頭もあり、14試合の出場に留まりました。このシーズンはチームのキャプテンとしてチームを牽引し、クラブ初の3位という成績に貢献しました。

2022年12月2日には2023シーズンの契約更新が発表されましたが、鹿島アントラーズから育成期限付き移籍で加入した山田大樹選手や、完全移籍で加入した堀田大暉選手の台頭により、再び控えの立場となりました。それでも、シーズン途中から出場機会を得て、第21節の大分トリニータ戦ではJ2リーグ通算150試合出場を達成しました。2023年12月12日には2024シーズンの契約更新が発表されました。

長く第一線で活躍し続ける金山隼樹選手。今後の活躍にも期待がかかります。

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