金日成競技場

金日成競技場

金日成競技場（キム・イルソンきょうぎじょう）は、北朝鮮の平壌市にある著名な多目的競技場です。この競技場は、陸上競技及びサッカーの試合に利用され、約5万人を収容することができます。

概要

競技場は平壌の中区域、大同江の西岸に位置し、凱旋門の近くにあります。元々は「牡丹峰競技場」として知られていた小規模な運動場でしたが、1982年に金日成主席の70歳の誕生日を祝うために改名され、同時に規模が拡張され、現在の形となりました。陸上トラックや人工芝のサッカーコートが設置されており、スポーツイベント以外にもさまざまな催しが行われています。

毎年4月には、「万景台賞国際マラソン」（平壌国際マラソン）が開催され、この競技場がそのスタートおよびゴール地点として利用されています。

アクセス

競技場へのアクセスは便利で、平壌地下鉄の千里馬線にある凱旋駅が最寄りの駅です。この駅からは徒歩で簡単に到達できます。

試合と事件

金日成競技場では多くの重要なスポーツイベントが行われていますが、その中にはいくつかの騒動も存在します。例えば、2005年3月30日に行われた2006年サッカーW杯アジア予選最終予選の北朝鮮vsイラン戦では、観衆が審判の判定に激怒し、椅子をグラウンドに投げつけたり、イランの選手を乗せたバスを取り囲むという事件が発生しました。この出来事により、北朝鮮はFIFAから2万スイス・フランの制裁金を科せられ、その後の北朝鮮日本戦はタイで無観客試合として行われることとなりました。

さらに、2011年11月15日には、22年ぶりに北朝鮮で日本戦が開催されました。これは、両国のサッカー交流において歴史的な出来事となりました。

また、2019年10月15日には、2022年サッカーW杯アジア予選の北朝鮮vs韓国戦が行われました。この試合では、北朝鮮が韓国側の人員の訪問を許可しなかったため、中継放送が行われず、試合は事実上無観客で実施されました。その結果、韓国代表は報道陣や応援団のいない異様な状況でプレーしました。後に北朝鮮は出場を辞退することとなり、試合の結果は無効とされました。

まとめ

金日成競技場は北朝鮮における重要なスポーツ施設であり、数々の歴史的な出来事がここで繰り広げられています。収容人数や立地の良さ、各種イベントの開催を通じて、地域住民や訪問者にとって欠かせないスポットとなっています。

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