金沢師管区部隊

金沢師管区部隊の概要

金沢師管区部隊は1945年4月から11月までの期間、太平洋戦争のなかで存在した大日本帝国陸軍の一部隊です。この部隊は、石川県と富山県を継続的に防衛すること、そして地方での徴兵や動員、訓練に当たる役割を持っていました。上級の部隊としては、東海軍管区に属していました。8月の敗戦後も一時存続し、11月末に正式に解散しました。

部隊の編成について

金沢師管区は1945年4月に設けられ、師管区部隊が同年4月に新たに編成されました。これに伴い、従来の留守師団は管区の安全と運営に特化した部隊に転換されました。具体的には、留守第52師団司令部が金沢師管区司令部に改名され、部隊を構成しました。編成日は資料によって異なるため、正確なところは不明ですが、4月1日が予定日とされ、実際の編成はその数日後だったと考えられています。

補充隊は兵士の教育や訓練を専門に行い、主に金沢市に集まっていました。部隊には富山市の金沢師管区歩兵第2補充隊も含まれ、戦闘に直結しない支援として機能していました。また、管区内には陸軍病院も存在し、富山陸軍病院は師管区部隊の一部でした。

敗戦後の復員と解散

1945年8月15日、日本がポツダム宣言を受け入れたことで戦争は終結し、陸軍は解体されることとなりました。そのため、各部隊は復員へと向かいましたが、金沢師管区部隊は復員業務や治安維持のためにしばらく残存しておりました。砲兵補充隊と工兵補充隊は早期の復員を予定され、実際に9月に順次解散しました。

11月1日には、師管区司令部や連隊区司令部などが一斉に復員し、陸軍病院もこの日には復員し、今後は厚生省管理下の国立病院となりました。その後、連隊区司令部も12月に復員しましたが、11月には未だ司令部や補充隊の残存者がありました。なかでも歩兵第2補充隊は11月の初めまで340人を抱えており、他の補充隊は数名を残すに過ぎませんでした。

編成の詳細

金沢師管区部隊の編成は、戦後に作成された資料に基づき、各部隊の定員が記されています。具体的な人数は部隊によって変動があったため、記載された内容は最終的なものです。金沢師管区司令部には333人、金沢師管区歩兵第1補充隊には1933人が配置されていました。補充隊の中には砲兵や工兵、通信の部隊もあり、それぞれ独自の編成がなされていました。

結論

金沢師管区部隊は、1945年の短い期間であったものの、戦争末期の日本の防衛に大きな役割を果たした部隊です。その実績や編成の変遷は、戦後の日本における軍事史の一端を示しています。部隊の解散に至るまでの状況は、戦局の激変が如何に部隊に影響を及ぼしたかを物語っています。

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