金沢鉄道郵便局

金沢鉄道郵便局について

金沢鉄道郵便局（かなざわてつどうゆうびんきょく）は、かつて石川県金沢市に存在した郵便局で、日本の鉄道郵便局の一つです。この郵便局は、特に鉄道を利用した郵便物の輸送と処理を専門としており、主に北陸地方の西部エリアを担当していました。

鉄道郵便局の役割

鉄道郵便局は、鉄道会社が運行する郵便車を利用して、各地域の郵便局から送付された郵便物を輸送する機能を果たしていました。郵便車内には郵便局の職員が乗務し、郵便物を地域ごとに仕分ける業務を行なっていました。この仕分け作業によって、郵便物は効率的に目的地に届けられることが可能となります。

本局と分局

金沢鉄道郵便局は金沢市本町2に位置し、1986年にその業務が終了するまで本局として機能していました。さらに、全国各地に関連する分局が点在しており、主に主要なターミナル駅や分岐駅に設けられていました。例えば、富山分局は富山市の富山駅構内にあり、1950年に開局しましたが、1984年にその役割を終えました。また、敦賀分局や高岡分局もそれぞれ敦賀市、及び高岡市に位置しており、同様に時間と共に廃止されていきました。

沿革

金沢鉄道郵便局の歴史は1903年に遡ります。当初は金沢を含む11の鉄道郵便局が同時に開設されましたが、その後すぐに業務を一等郵便局に移管されることとなりました。しかし1910年4月には二等郵便局として金沢鉄道郵便局が再度開局し、金沢郵便局の業務を引き継ぎました。

この郵便局は、様々な地域の線路に対応しながら、その後も何度か名前や組織の変更を経て運営を続けました。1947年には金沢鉄道郵便局としての機能に戻り、主に大阪青森線や金沢輪島線などに関連するエリアの郵便物の取り扱いを行なっていました。

ところが1980年代に入ると、徐々に郵便輸送のスタイルが変化し、1984年に富山分局と敦賀分局が廃止されることになります。そして1986年、ついに金沢鉄道郵便局本局もその運営を終えることとなりました。

脚注・参考文献

金沢鉄道郵便局の歴史やその業務内容に関する詳しい情報は、郵政省が編纂した「続逓信事業史 第三巻 郵便」や、「郵便創業120年の歴史」などの文献に記載されています。これらの資料は、郵便事業の成り立ちやその重要性を理解するうえで非常に役立つものといえるでしょう。

金沢鉄道郵便局の設立とその職務は、鉄道と郵便の密接な関係を示す良い例であり、郵便業務の歴史を語る上で重要な役割を果たしてきました。

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