金萬福

金 萬福（きん まんぷく）

金萬福は、1954年4月24日生まれで、香港・新界のランタオ島梅窩に育ちました。彼は広東料理の名人として知られ、日本においてもその名を馳せています。また、タレント活動も行っており、スカイコーポレーションに所属しています。

料理キャリアのスタート

金は14歳の時、親戚の影響で料理の世界に足を踏み入れ、元朗の「栄華」でコックとしてのキャリアをスタートさせました。以降、「特別海鮮酒家」や「金門酒家」、「萬宝酒楼」などの有名な料理店で修行を重ね、1976年には「鳳凰酒楼」の料理長に就任しました。その後、1987年には香港の広東料理の名店「好彩酒楼」の料理長に抜擢され、名声を一気に高めました。「好彩酒楼」は彼の指導のもとで繁盛し、金がいなければ香港の中華料理界は語れないとまで言われるようになったのです。

日本への移住と活躍

1988年、広東料理の名人である周富徳の誘いを受けて日本に渡ることを決意しました。金は東京・新宿の「桂林」での修行を経て、1989年に甲府富士屋ホテルの料理長に就任し、日本での地位を確立しました。1992年からは新横浜プリンスホテルで料理長を務める一方、テレビ番組『浅草橋ヤング洋品店』に出演し、幕を開けた体を張ったパフォーマンスが話題となりました。彼のスタイルは逆さ吊りで野菜を切ったり、口から火を噴くなど、視聴者に強烈な印象を与えました。

各地での料理長としての道

金はテレビ出演をする中で自らのキャラクターを構築しましたが、メディア出演を禁止する西武グループとの軋轢から新横浜プリンスホテルを解雇されることに。その後、1993年には東京・中目黒で広東名菜の店「烤金」を開店し、2003年には赤坂の「蓬莱倶楽部 KAOKIN」で料理長を務めました。2007年から2022年まで宇都宮東武ホテルグランデ「竹園」の総料理長を勤め、2022年10月には中華料理店「王牌」グループの総料理長に就任しました。

最近では、2023年にウクライナ支援コンサートを通じて知り合った西井香春と子ども食堂のプロジェクトを始めるなど、社会貢献活動にも力を入れています。

テレビでの個性的なキャラクター

金萬福は、日本と香港での高級店での豊富な経験を持ち、周富徳からもその腕前を高く評価されています。しかし、彼のテレビでのキャラクターは意外にもユーモラスで、片言の日本語を使用し、コミカルな振る舞いが観客の心を掴んでいます。「浅ヤン」における「戦争だよ〜ん」というフレーズは、彼のユーモアの象徴ともいえるものです。プライベートではカンフーやサッカー、ボウリングを趣味とし、中森明菜のファンでもあります。

料理への情熱と名声

金は「海老マヨネーズ」の普及にも関与したと言われており、実際には自身が香港からレシピを持ってきたと語っています。このように彼の影響力は広範囲に及び、レシピの普及から料理キャリアの確立まで、彼の活動は途切れることがありません。彼のメディア出演歴は多岐にわたり、日本テレビやTBS、フジテレビなどにも数多く出演しています。今後も彼の料理と独自のスタイルが、多くの人々を楽しませ続けることでしょう。

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