釜山劇場

釜山劇場について

釜山劇場（プサンげきじょう）は、1934年に設立された釜山初の映画館で、韓国国内でも最大の座席数を誇っています。広々とした空間に収容できる座席数は、その時代の映画文化の拠点として重要な役割を果たしてきました。

歴史の背景

釜山劇場は1937年に忠武路にオープンしました。建設から数年で、1950年には朝鮮戦争の影響を受け、国会の臨時会場として使用されました。このように歴史的にも重要な意味を持つ施設となる道を歩んできました。1955年には大規模な増築工事が行われ、座席数が合計1,297席に増加しましたが、1階の後方には柱があり、映画鑑賞には若干の不便がありました。

1959年には韓国映画専用の上映館として定まり、1972年まで外国映画上映が行われなかったという特異な時代がありました。この期間、釜山劇場は韓国映画の重要な拠点となり、1960年には韓国全体の映画上映の44％を担う存在になりました。

1973年には、香港映画の『ドラゴン怒りの鉄拳』を上映することで、韓国映画専用の看板を下ろしました。その後、1982年には釜山初の複合映画館としてリニューアルされ、さらに1983年には新しい建物が建設されました。現在の釜山劇場の内部は、地下1階から地上4階にわたる構造を持ち、収容人数は2,265席に達します。

建物の構造

釜山劇場は、複層式の構造になっており、1階部分は傾斜のない平坦な床を持っています。スクリーンは1階と2階の間に設置されており、そのサイズは横17メートル、縦7.5メートルです。2階の席は一般的な階段型の配置で、快適に映画を鑑賞できますが、旧館部分である1館、2館、3館は老朽化しており、最新の設備とは言えない状態です。

新館として運営される4館から8館までは、全て階段型の床配置が採用されており、より快適な鑑賞環境を提供しています。特に映写機に関しては、4Kデジタルシネマに対応できる最新機器を導入し、メガボックスと同等の技術を誇っています。

未来への展望

1999年には「釜山劇場チャガルチ」を新しく開館し、2000年には旧・第一劇場を再建しました。現在では釜山劇場が管理する全上映館の座席数は合計4,074席に達しており、観客のニーズに応える充実した映画体験の場となっています。釜山劇場は、映画だけでなく文化の発信地としても、これからの発展が期待されます。

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