釧路コールマイン

釧路コールマイン株式会社

釧路コールマイン株式会社は、北海道釧路市に本社を構える、日本で唯一の坑内掘り石炭生産会社です。かつて存在した太平洋炭礦の閉山後、その事業を縮小した形で引き継ぎ、現在に至ります。

概要

同社の株主構成は、釧路ガス、釧路日産自動車、大栄産業、釧路石炭販売、釧路信用金庫が上位を占めており、釧路地域の企業が中心となっています。独立系のエネルギー資源会社として、地域経済に貢献しています。

主要業務

主な事業内容は以下の通りです。

営業採炭: 年間約55万トンの石炭を生産しています。
研修事業: アジア諸国からの研修生受け入れや技術者派遣を通じて、日本の炭鉱技術を海外に移転する事業を行っています。これは、日本政府の「炭鉱技術海外移転事業」およびその後継事業である「産炭国石炭産業高度化事業」として実施されています。
技術開発・移転: 採炭技術や保安技術などの開発、および海外への技術移転に力を入れています。
一般廃棄物中間処理業: 釧路市から委託を受け、ゴミ収集や粗大ゴミ・不燃ゴミの再処理も行っています。
バイオディーゼル燃料の生成: 廃食用油を回収し、バイオディーゼル燃料を生成する事業も展開しています。

近年では、資源価格の世界的な上昇に伴い業績は安定しています。太平洋炭礦が所有していた設備を引き継ぎ、「持たざる経営」を実践している点も特徴です。

研修事業の詳細

研修生受け入れ・技術者派遣は、同社の重要な事業の柱の一つです。2019年までに3,000人以上の研修生を受け入れ、海外へ4,000人以上（延べ人数）の技術者を派遣しています。

政府の「炭鉱技術海外移転事業」は、かつて年間30億円以上の予算が投じられていましたが、政権交代を経て予算が削減されました。しかし、この事業がベトナムや中国での技術力向上に貢献したとして、釧路市などが事業継続を求めています。

沿革

1905年（明治38年）: 安田炭礦が石炭採掘を開始。（太平洋炭礦の前身）
1920年（大正9年）: 太平洋炭礦株式会社が事業を継承。82年間で1億トン以上の石炭を採掘。
2002年（平成14年）: 太平洋炭礦が閉山。
2001年（平成13年）: 釧路コールマイン株式会社設立。
2002年（平成14年）: 太平洋炭礦から540名を再雇用し、採炭準備業務を開始。4月には採炭業務を再開。
2005年（平成17年）: 中国の炭鉱と技術提携。自動車解体処理リサイクル事業を開始。
2006年（平成18年）: ベトナムの炭鉱と技術提携。

テレビ番組

日経スペシャル ガイアの夜明け 黒いダイヤが燃えている～資源警報！石炭を確保せよ～（2007年1月23日、テレビ東京） - ベトナムとの関係が取材されました。

関連事項

新太平洋商事
電源開発

外部リンク

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