鈴木 セルヒオ
日本の
テコンドー選手、鈴木セルヒオ(すずき セルヒオ)氏は、
1994年10月9日に
神奈川県川崎市で生まれた。現在は東京書籍に所属しており、
日本オリンピック委員会(JOC)による強化指定選手として、国内外の大会で活躍している。
生い立ち
鈴木氏は、
日本人の父とボリビア人の母を両親に持つ。父が南米をバイクで旅していた際に事故で入院し、その療養中に日本食レストランで働いていた母と出会ったことが二人の結婚のきっかけとなった。家族は当初、母の母国であるボリビアでオートバイの販売業や焼きそば店などの事業を営んでいたが、現地の治安が悪化し強盗被害に遭ったことから、日本への帰国を決意。その後、
神奈川県川崎市でセルヒオ氏が誕生した。
5歳の時、家族は再びボリビアへ移住。幼少期を過ごしたボリビアで、彼は6歳の時に
テコンドーと出会い、その道を歩み始めた。
競技キャリア
本格的に
テコンドーに打ち込むため、鈴木氏は
テコンドー留学が盛んに行われていた韓国の漢城高等学校へ進学。高校卒業後は日本に戻り、
大東文化大学で競技を続けた。彼の弟である鈴木リカルド氏もまた、同じく
テコンドー選手として活動している。
国内外の大会で実績を重ねた鈴木氏は、特に2010年代後半に頭角を現す。数々の国際オープン大会や全日本選手権で上位入賞や優勝を果たすなど、男子58kg級のトップ選手として認識されるようになる。
東京2020オリンピック
2019年に行われた東京2020オリンピック日本代表最終選考会は、鈴木氏にとって大きな舞台となった。この選考会では、弟のリカルド氏と共にそれぞれ優勝を果たし、兄弟揃って東京オリンピック代表に内定するという快挙を達成した。
2021年に開催された東京2020オリンピック本番では、男子58kg級の日本代表として出場。しかし、初戦でエチオピア代表のソロモン・デムセ選手と対戦し、惜しくも敗退という結果に終わった。
主な競技成績
以下に、鈴木セルヒオ氏の主な競技成績を示す。
2015年
アルゼンチン国際オープン大会 -58 kg 級 3位
コリア国際オープン選手権大会 -58 kg 級 3位
2016年
コリア国際オープン選手権大会 -58 kg 級 優勝
第31回 オリンピック競技大会 アジア大陸予選 -58 kg 級 3位
2018年
USオープン ラスベガス -58 kg 級 3位
アジア競技大会選考会 -58 kg 級 優勝
アジア選手権選考会 -58 kg 級 優勝
ドイツオープン -58 kg 級 3位
第11回全日本
テコンドー選手権大会 -58 kg 級 優勝
第18回アジア競技大会 -58 kg 級 3位
2019年
テコンドー競技 東京2020オリンピック日本代表選手・最終選考会 -58 kg 級 優勝
第12回全日本
テコンドー選手権大会 -58 kg 級 優勝
* 第46回オランダオープン -58 kg 級 3位
これらの実績は、彼が国内外で積み上げてきた努力と実力を示している。