鈴木勲

鈴木勲（すずき いさお）

日本のジャズ界を代表するベーシスト、コントラバス奏者、作曲家である鈴木勲は、1933年1月2日に東京都で生まれ、2022年3月8日に89歳でその生涯を閉じました。愛称は「オマスズ」または「オマさん」として親しまれていました。

音楽との出会いとキャリアの始まり

立教大学在学中に、ルイ・アームストロング・オールスターズの来日公演を観覧した際、ベーシストのミルト・ヒントンの演奏に感銘を受け、音楽の道へ進むことを決意します。1956年には米軍キャンプで演奏活動を開始し、その後、松本英彦カルテットや渡辺貞夫グループに参加するなど、プロのミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせました。自己のグループを結成してからは、ファイブスポットなどのライブハウスを中心に活動を展開しました。

1963年には、伝説的な「幻の銀巴里セッション」に参加し、菊地雅章、富樫雅彦、金井英人らとの貴重なセッションを記録に残しました。

ジャズ・メッセンジャーズへの参加と国際的な活躍

1970年、鈴木勲の才能は、来日したジャズ界の巨匠アート・ブレイキーに見出され、ジャズ・メッセンジャーズの一員としてアメリカに渡りました。全米およびヨーロッパをツアーで回り、国際的な舞台で活躍しました。帰国後には、TBMレーベルから『ブロー・アップ』などの名作を発表し、日本ジャズ賞を受賞するなど、高い評価を得ました。

多様な音楽活動と後進の育成

その後も鈴木勲は、ジャズというジャンルにとどまらず、国内外の様々なミュージシャンと共演し、幅広い音楽活動を展開しました。また、晩年には日本の若手ミュージシャンの教育にも力を注ぎ、後進の育成に貢献しました。

音楽性

鈴木勲の演奏は、豪快さの中に哀愁を帯びた独特のスタイルで知られており、多くの音楽ファンを魅了しました。そのプレイは、聴く人の心を深く揺さぶる力を持っていました。

2009年には、長年の音楽活動への貢献が認められ、南里文雄賞を受賞しました。

死去

2022年3月8日、鈴木勲は新型コロナウイルス感染症による肺炎のため、川崎市中原区の病院で息を引き取りました。享年89歳。

代表的なディスコグラフィー

以下は、鈴木勲の代表的なアルバムの一部です。

TBM-15 Blow Up (1973)
TBM-24 Blue City (1974)
TBM-36 All Right (1974)
TBM-44 Oran-Utan (1975)
TBM-57 Touch (1975)
TBM-63 Black Orpheus (1976)
TBM-76 Ako's Dream (1976)

その他多数の作品があります。

外部リンク

公式ウェブサイト
鈴木勲 (@JazzGodfather) - X（旧Twitter）
OMAさんのブログ - Ameba Blog
鈴木勲 (JazzGodfather) - Facebook
ジャズ資料館 - Jazz Database for Musicians
* Redbull Music Academy インタビュー:鈴木勲



鈴木勲は、その音楽性と人間性で多くの人々に愛され、日本のジャズ界に多大な影響を与えた偉大な音楽家でした。彼の音楽は、これからも多くの人々に聴き継がれていくことでしょう。

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