鈴木康友 (野球)

鈴木康友の野球人生

鈴木康友（すずき やすとも、1959年7月6日生まれ）は、奈良県五條市出身の元プロ野球選手で、内野手として知られています。彼はまた、プロ野球コーチや野球解説者としても活躍しています。鈴木は高校時代からその才能を発揮し、天理高等学校でのプレーで名を馳せました。

プロ入り前の経歴

鈴木は天理高で数回の甲子園出場を果たし、特に1977年における春の選抜では大本塁打を放ち、注目の存在となりました。しかし、同年の夏の大会では中学時代の同級生にあたるチームに完封負けを喫し、甲子園出場を逃します。1977年のドラフト会議では大学進学の意向が強いとされ、上位指名はなく、結果的に読売ジャイアンツに5位指名されます。長嶋茂雄監督の直接の口説き落としての入団と、与えられた背番号5は彼にとって特別な意味を持ちました。

プロ入り後の活躍

鈴木は巨人でのプロ入り直後、遊撃手のポジションは河埜和正選手が守っており、なかなか出場機会に恵まれませんでした。1980年に一軍デビューし、遊撃手として6試合に先発。しかし、その後も内野のユーティリティプレーヤーとして徐々に出場機会が増えていきます。1984年には31試合に先発するものの、同年オフに西武ライオンズへ移籍し、さらなる活躍を目指しました。

中日ドラゴンズへのトレードを経て、鈴木は1986年から主に二番打者としての役割を果たし、同年は11本塁打を記録する成功を収めます。しかし、1987年には新たに加入した落合博満選手の影響でポジションが奪われ、以降はなかなか出場機会が減少してしまいます。1989年にはサヨナラ犠牲フライを記録し、1990年代初頭には日本シリーズでも活躍しましたが、1992年に現役を引退しました。

引退後の道

引退後、鈴木はコーチとして再びプロ野球界に戻りました。西武ライオンズ、一軍守備・走塁コーチ、一塁ベースコーチを経て、巨人やオリックスでもコーチとして勤務しました。さらに、BCリーグの富山サンダーバーズの監督にも就任し、2008年にはリーグ優勝を成し遂げます。

その後の鈴木は、J SPORTSでの解説者活動や京都のチームでのコーチ業を行う傍ら、健康面での課題にも直面しました。2018年には骨髄異形成症候群の診断を受け、治療を受けながらも、オリックスや楽天などでのコーチ活躍を続けました。

2021年には東京オリンピックの聖火リレーの奈良県内の第一走者を務め、故郷五條市の発展に貢献。鈴木康友の多彩なキャリアは、彼自身の野球愛と努力の賜物であり、今後の活躍も期待されます。

もう一度検索