鈴木貴雄

鈴木貴雄：音楽とゲームを愛するドラマー

鈴木貴雄は、人気スリーピースロックバンド、UNISON SQUARE GARDEN（以下USG）のドラムスとコーラスを担当するミュージシャンです。その傍ら、PACAOという名義でYouTubeチャンネルを運営し、ゲーム実況者としても活躍しています。

バンド結成と音楽への道

USG結成前は、複数のバンドを掛け持ちしながら浪人生活を送っていました。USG結成を機に、他のバンドと予備校を辞め、USGに加入。ドラムは完全に独学で習得したという、自称「野良ドラマー」です。

彼の音楽のルーツは、ミッシェル・ガン・エレファントやTHE YELLOW MONKEYといった90年代のロックバンドにあり、特に黒夢のファンであることを公言しています。洋楽ではMuseを「世界で一番かっこいいスリーピースバンド」と評しています。

2014年からは、Schroeder-HeadzのサポートとしてマレーシアのJAZZ FESTIVALに出演するなど、サポートミュージシャンとしても活動の幅を広げています。ライブパフォーマンスでは、スティック回しや目隠し演奏など、観客を楽しませる演出も得意としています。

グッズ開発とアパレルへの挑戦

USGでは、ドラマーとしての役割に加え、バンドのグッズ開発も担当していました。2020年には、「ストフ(STOF)」の谷田浩によるブランド「ストラマ(STORAMA)」のコラボプロジェクトに参加し、コラボアイテムを販売。2021年には、谷口浩と共に新レーベル・パンタレイ(PANTARHEY)をスタートするなど、アパレル業界にも進出しています。ストフへの愛着は深く、「99％これしか着れない」と語るほどです。

こだわりのドラムセット

鈴木貴雄のドラムセットは、独特のこだわりが詰まっています。「自分の叩くバック・ビートをお客さんに視覚でも感じてほしい」という思いから、かつては通常フロアタムの位置にタムをセットしていました。これにより、スネアドラムを叩く手元が見やすくなる効果がありました。2024年からは、通常のワンタムセッティングに戻っていますが、タムの位置は一般的なドラマーよりもかなり低く設定されています。

エンドース契約は、楽器に制限を作りたくないという理由から結んでいません。シンバルは、良いと思ったサウンドのモデルを自由に配置していましたが、現在はMEINLのみを使用。シンバルワッシャーには、CYMPADのクロマティクスを使用し、ブルーやイエローなど、カラフルな色を取り入れています。また、シンバルの裏面をテープでミュートしたり、スネアやタムをガムテープや布でミュートするなど、音作りへの工夫も欠かしません。

使用するドラムセットはLudwig ビスタライトを経て、現在はDW Collector's Mapleをメインに使用。「アタックとローエンド、音量に優れている」と評しています。バスドラムのヘッドにはバンドロゴが入ったものを使用し、周年時には限定ヘッドを使用するなど、細部にもこだわりが見られます。

ゲーム実況者「PACAO」としての活動

大のゲーム好きとしても知られ、特に『スプラトゥーン』シリーズでは、全国ランキング上位に入るほどの腕前を誇ります。2019年には友人とチームを結成し、「スプラトゥーン甲子園」に出場しました。2020年からは、YouTubeチャンネル「PACAO」でゲーム実況者としての活動を開始。スプラトゥーン2や、リトルナイトメア2などの実況動画を公開しています。

音楽活動時を「ヒト状態」、ゲーム関連の活動時を「イカ状態」と自称し、TwitterやYouTubeチャンネルの概要欄などで使い分けています。自身でスプラトゥーンの大会「PACAO CUP」を主催するなど、ゲームコミュニティにも積極的に関わっています。

UNISON SQUARE GARDENのドラマーとして、そしてゲーム実況者PACAOとして、鈴木貴雄の今後の活躍から目が離せません。

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