銀行局検査部

銀行局検査部について

銀行局検査部は、かつて大蔵省に設置されていた部署です。1992年に大臣官房金融検査部へ改組されるまで、金融行政において重要な役割を果たしていました。

概要

銀行局時代には、銀行課や中小金融課などが監督行政を担当し、検査部は検査を行うことで、金融行政の「両輪」として機能していました。つまり、監督と検査の両面から金融機関の健全性を維持することが目的でした。

組織

銀行局検査部は、以下の二つの主要な課で構成されていました。

1. 管理課
2. 審査課

それぞれの課が、検査業務において異なる役割を担っていました。

各課の所掌

管理課

管理課は、検査部全体の事務を統括する役割を担っていました。具体的な所掌は以下の通りです。

検査方針及び実施計画の樹立：金融機関の業務及び財産の検査に関する基本的な方針を決定し、具体的な実施計画を策定します。
検査職員の訓練及び指導監督：検査に従事する職員の訓練を実施し、検査業務が適切に行われるように指導・監督します。
検査報告書の整理：検査の結果をまとめた報告書を整理・保管します。
その他検査部内の事務：検査の実施以外の、審査課の所掌に属さない検査部内の事務を行います。

審査課

審査課は、検査の結果を分析・評価する役割を担っていました。具体的な所掌は以下の通りです。

検査報告書の審査：管理課が整理した検査報告書の内容を精査し、その正確性や妥当性を評価します。
金融機関への指示：検査結果に基づいて、金融機関に対し必要に応じた改善指示や是正措置を行います。
検査報告書の様式及び記載基準の策定：検査報告書の様式や記載基準を定め、検査業務の標準化を図ります。
検査報告書の分析及び資料作成：検査報告書を分析し、統計データを作成したり、金融行政に必要なその他の資料を作成します。

部長

銀行局検査部には、全体を統括する部長が置かれていました。部長は、検査部全体の運営や方針決定において重要な役割を担っていました。

まとめ

銀行局検査部は、金融行政において監督行政と並ぶ重要な役割を担っていました。管理課と審査課がそれぞれの役割を果たすことで、金融機関の健全な運営を支えていたと言えるでしょう。1992年に改組されるまでの間、日本の金融システムの安定に貢献しました。

脚注

本記事は、銀行局検査部の組織や所掌に関する一般的な情報をまとめたものであり、詳細については当時の資料を参照してください。

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