錦 (名古屋市)

名古屋市中区錦：歴史と活気に満ちた名古屋の中心地

名古屋市中区錦は、栄地区に隣接する、中部地方最大級の歓楽街として名高いエリアです。オフィスビルや商業施設が密集する商業地域でありながら、歴史的な城下町の面影も色濃く残す、名古屋の中心と言える場所です。錦一丁目から三丁目まであり、それぞれ異なる魅力を放っています。

地理的な位置と歴史

錦は、名古屋市中区の中央部に位置し、東は新栄町、西は中村区名駅、南は栄、北は丸の内と隣接しています。町域の境界は、東を久屋大通、西を堀川、南を広小路通、北を桜通が概ね区切っています。桜通の名前は、桜天神社（桜天満宮）に由来しています。

慶長15年（1610年）以降の清洲越しによって形成された名古屋城の城下町の一部として発展し、北隣の丸の内と共に町人の町として栄えました。町内は碁盤目状に区画されており、現在の広小路通にあたる堀切筋が、当初の城下町の境界線でした。

現在では、オフィスビルや商業施設が密集する商業地域として発展を続け、特に本町通以東、栄交差点に近い錦三丁目は、「錦三（きんさん）」の通称で親しまれ、大規模な歓楽街を形成しています。このエリアは、夜になると多くの飲食店や娯楽施設が賑わいを見せ、名古屋の夜を象徴する場所となっています。

町名の由来と沿革

町名は、錦を東西に通る錦通に由来しています。1966年（昭和41年）の住居表示実施により、現在の錦一丁目から三丁目が成立しました。それぞれの丁目には、それまで存在した複数の町名が統合されています。その後、1976年（昭和51年）には、中区栄町の一部が錦三丁目に編入されました。

錦の各丁目：主な施設と特徴

錦一丁目から三丁目には、それぞれ多くの商業施設、オフィスビル、公共施設などが存在し、多様な機能を有しています。

錦一丁目: 名古屋観光ホテル跡地（現在は名古屋インターシティ）、名古屋市立御園小学校、名古屋商科大学大学院のキャンパス、下園公園、納屋橋などがあります。歴史的な建物と近代的な高層ビルが共存するエリアです。
錦二丁目: 日本銀行名古屋支店、名古屋センタービル、桜天神社、伏見ミリオン座などがあります。金融機関やオフィスビルが集中するビジネス街としての側面が強く、歴史的な寺院なども存在します。
* 錦三丁目: 三菱UFJ銀行名古屋営業部、十六銀行名古屋ビル、名古屋銀行本店、名古屋ガーデンパレスなどがあります。大規模な歓楽街として知られ、多くの飲食店、バー、クラブなどが軒を連ね、活気に満ち溢れています。名古屋テレビ塔やサンシャイン栄といったランドマーク的な施設もこのエリアに存在します。

交通アクセス

錦は、名古屋市営地下鉄の複数の駅に近接しており、交通アクセスが非常に便利です。東山線、鶴舞線、桜通線、名城線が利用でき、栄駅、伏見駅、丸の内駅、久屋大通駅など複数の駅が徒歩圏内にあります。また、名鉄瀬戸線栄町駅も利用可能です。道路網も発達しており、広小路通、錦通、桜通、伏見通、大津通、久屋大通など主要な道路が通っています。

まとめ

名古屋市中区錦は、歴史と近代が融合した、独特の魅力を持つエリアです。昼はビジネス街として、夜は歓楽街として、それぞれの顔を見せる錦は、名古屋の街を語る上で欠かせない重要な場所と言えるでしょう。その発展の歴史、地理的な位置、そして多様な施設の存在は、名古屋という都市のダイナミズムを象徴しています。今後ますますの発展が期待されます。

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