鍵田真由美

鍵田真由美：日本のフラメンコを世界へ

鍵田真由美（かぎた まゆみ）は、日本を代表するフラメンコ舞踊家、振付家です。1965年東京都生まれ。幼少期からモダンダンス、クラシックバレエ、ジャズダンスと幅広いダンスを学び、その経験は後々のフラメンコへの深い理解と表現力に繋がっています。

日本女子体育短期大学舞踊科在学中にフラメンコに出会い、その情熱的な表現に魅せられます。佐藤桂子、山崎泰両氏に師事し、佐藤・山崎スペイン舞踊団の一員として舞台経験を積みます。研鑽を積む中で、1990年には河上鈴子スペイン舞踊新人賞を受賞。その後、さらなる技術向上を目指し、1991年にスペインへ渡ります。

1992年、スペインで自身のスタジオ「ARTE Y SOLERA」を設立。翌年にはアントニオ・エル・トレオを迎えての創作作品『AY, LEJANO...』で舞台デビューを飾ります。この作品は、彼女自身のフラメンコへの情熱と才能を鮮やかに示すものとなりました。

以降、能とのコラボレーション作品『レモン哀歌〜智恵子の生涯〜』（1998年）で文化庁芸術祭新人賞を受賞するなど、数々の創作フラメンコ作品を発表。これらの作品は、伝統的なフラメンコを基盤としながらも、独自の感性と表現力で高く評価され、日本のフラメンコ界に新たな風を吹き込みました。

2001年には、阿木燿子プロデュース・作詞、宇崎竜童音楽監修・作曲による『FLAMENCO曽根崎心中』で主演を務め、文化庁芸術祭優秀賞を受賞。そして、2004年には『ARTE Y SOLERA 歓喜』で文化庁芸術祭大賞を受賞するなど、その功績は高く評価されています。

2006年にはNewsweek日本版「世界が尊敬する日本人100人」に選出され、その活躍は日本国内にとどまりません。スペインでの公演も数多く行い、フェスティバル・デ・ヘレスへの出演など、国際的な舞台で日本のフラメンコを世界に発信し続けています。

鍵田真由美氏は、パートナーである佐藤浩希氏と共に「鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団 ARTE Y SOELRA」を主宰。伝統と革新を融合させた独自のフラメンコを追求し、後進の育成にも力を入れています。

彼女の活動は、フラメンコという枠にとどまりません。能とのコラボレーションや、ミュージカル『マリウス』への出演など、ジャンルの垣根を超えた活動にも挑戦し、多様な表現方法で観客を魅了し続けています。

数々の受賞歴、海外公演の実績、そして書籍の出版など、鍵田真由美氏の活動は多岐に渡り、日本のフラメンコ界のみならず、広く日本の文化芸術に貢献する存在です。その情熱と才能は、これからも多くの人の心を動かし続けることでしょう。

受賞歴

鍵田真由美氏の輝かしい受賞歴の一部をご紹介します。

1990年：現代舞踊協会 河上鈴子スペイン舞踊新人賞
1996年、1997年：ヨコハマ・コンペティション優秀賞、最優秀賞・神奈川県知事賞
1998年：文化庁芸術祭新人賞（『レモン哀歌〜智恵子の生涯〜』）
1999年、2001年：音楽舞踊新聞「ベストダンサー」
2001年：文化庁芸術祭優秀賞（『FLAMENCO曽根崎心中』）
2004年：文化庁芸術祭大賞（『ARTE Y SOLERA 歓喜』）
2007年：平成18年度財団法人松山バレエ団第17回顕彰「芸術奨励賞」

海外公演

鍵田真由美氏の海外公演は、その高い芸術性を世界に示すものです。

2004年、2005年、2013年、2016年、2018年、2023年：スペイン公演

出版書籍

鍵田真由美氏は、自身の経験や技術を共有するため、書籍も出版しています。

2000年：『踊る！身体づくり』
2001年：『つかむ！コンパス』
2002年：『魅せる!フラメンコ・アイテム』
2009年、2019年：『もっと情熱的に！　魅せるフラメンコ　上達のポイント50』


鍵田真由美氏の活動は、これからも日本のフラメンコ界、そして日本の文化芸術界をさらに盛り上げていくことでしょう。

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