鎌田翔平

鎌田 翔平

鎌田 翔平（かまだ しょうへい、1987年5月28日生）は、日本の極真空手家。極真会館において参段の段位を持ち、現役時代は「城西の荒鷲」の異名で知られた。現在は選手としての活動を終え、国際空手道連盟 極真会館 東京城東湾岸支部の支部長を務めている。富山県高岡市の出身で、得意とする技は切れ味鋭い上段内回し蹴りである。

来歴

富山県高岡市に生まれた鎌田は、小学校に入学して間もない頃、武道の経験がある父の影響で松濤館空手を始めた。テレビでK-1の試合を観戦し、フランシスコ・フィリォやピーター・アーツといったトップ選手の豪快なノックアウトに触発され、自身も将来格闘家として道を歩むことを決意する。小学校6年生になると、より実践的な空手を求め、松濤館空手から極真会館富山支部（大島道場）へと籍を移した。

高校2年生時には、全国の青少年空手家が集う全日本青少年大会に出場し、重量級で3位入賞を果たすなど、着実に力をつけ始めた。20歳を迎えた年に上京し、極真会館屈指の名門として知られる東京城西支部（支部長・山田雅稔）に移籍。ここでは先輩である森善十朗らと共に厳しい稽古に励み、選手として大きく飛躍するきっかけを得た。

東京城西支部に所属してからは、国内最高峰の舞台である全日本大会で第41回大会での敢闘賞、第42回大会での8位入賞といった実績を重ねた。さらに、世界大会の日本代表にも選出されるなど、国際舞台での経験も積んだ。全世界ウェイト制大会では軽重量級で準優勝するなど、各階級で確固たる実力を見せつけた。特に、全日本ウェイト制大会の重量級では、第31回大会および第33回大会で二度の優勝という輝かしい成績を収めた。

2016年には、ルールが改定されたI.K.O.ルール下で開催された第48回全日本大会にて、自身初となる無差別級での優勝を飾った。これは、東京城西支部にとって第24回大会での田村悦宏以来、実に24年ぶりの快挙であった。この優勝に続き、2017年4月に行われた第6回全世界ウェイト制大会の重量級でも頂点に立ち、全日本ウェイト制、全日本無差別、全世界ウェイト制と主要大会での3連勝を達成した。

その後も、2017年の第49回全日本大会、2018年の第50回全日本大会と、二年連続で決勝の舞台に進出するも、惜しくも準優勝に終わった。しかし、この3年間、出場した全ての大会で決勝まで駒を進めたことは、その安定した実力の証と言えるだろう。

2019年の第12回全世界空手道選手権大会への出場（ベスト16）を最後に、長きにわたる選手活動を終えることを表明し、引退した。

選手引退後の2020年4月1日、鎌田は極真会館東京城西支部から独立し、新たに発足した東京城東湾岸支部の支部長に就任した。現役時代から既に指導者としての才能は高く評価されており、東京城西支部時代には全日本大会や世界大会で活躍するジュニア選手を多数育成した実績を持つ。その指導力は国内に留まらず、ロシア、チェコ、ポーランド、フランスといった海外支部からも指導の要望が多く寄せられ、演武や指導を行うなど、国際的な活動も積極的に行っている。

ファイトスタイル

鎌田翔平のファイトスタイルは、186cmという長身を最大限に活かした、破壊力とスピードを兼ね備えた蹴り技を主体としている。特に、上段内回し蹴りをはじめとする切れ味鋭い上段蹴りは彼の最大の武器であり、数々の強敵を打ち破る原動力となった。その姿は、大型猛禽類である鷲が獲物を捉えるかのようであると評され、「城西の荒鷲」という代名詞が生まれた。

主な戦績

※松井派主催大会における主な成績

2004年 第10回全日本青少年大会 高校重量級の部 3位
2010年 第42回全日本大会 8位入賞
2012年 第29回全日本ウェイト制大会 軽重量級 準優勝
2013年 第5回全世界ウェイト制大会 軽重量級 準優勝
2014年 第31回全日本ウェイト制大会 重量級 優勝
2016年 第33回全日本ウェイト制大会 重量級 優勝
2016年 第48回全日本大会 優勝
2017年 第6回全世界ウェイト制大会 重量級 優勝
2017年 第49回全日本大会 準優勝
2018年 第50回全日本大会 準優勝
2019年 第12回全世界空手道選手権大会 ベスト16

関連項目

空手家一覧
富山県出身の人物一覧

外部リンク

国際空手道連盟 極真会館 東京城東湾岸支部公式サイト
* 鎌田翔平支部長紹介ページ

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