長大

株式会社長大

株式会社長大（ちょうだい、英: CHODAI CO.,LTD.）は、日本の主要な総合建設コンサルタント企業の一つであり、東京都中央区に本社を構えています。社会資本整備に関わる多岐にわたる分野で、企画、調査、設計、施工監理、維持管理などのコンサルティングサービスを提供しています。

事業領域

同社が特に卓越した技術力を持つ分野として知られるのが橋梁です。国内における長大橋梁の設計・建設において業界を牽引する存在であり、その実績は国内の主要な長大橋の多くに及びます。具体的な事例としては、明石海峡大橋、瀬戸大橋、レインボーブリッジ、多々羅大橋、白鳥大橋など、数多くの著名なプロジェクトを手掛けてきました。

中でも明石海峡大橋は、橋長3,911メートル、最大支間長1,991メートルという規模で、世界最長の吊橋としてギネス世界記録に認定されています。この巨大プロジェクトを成功に導いた長大の高度な技術力は、国内外から高く評価されており、その専門性は世界各地でのインフラ開発にも活かされています。

橋梁分野に加え、道路・交通・ITS（高度道路交通システム）分野にも強みを持っています。ETC2.0に関連する事業への参画など、最新技術を用いた交通インフラの整備にも貢献しています。また、港湾・河川、環境・エネルギー、都市計画、情報・電気通信、PPP/PFI、建築、鉄道など、非常に幅広い領域で事業を展開しており、総合建設コンサルタントとして社会の様々なニーズに応えています。

沿革

長大の歴史は、1968年（昭和43年）2月に有限会社長大橋設計センタとして設立されたことに始まります。同年11月には組織形態を株式会社に変更。1984年（昭和59年）11月には、現在の社名である株式会社長大に改称しました。

株式公開においては、1994年（平成6年）4月に日本証券業協会の店頭市場に登録、1996年（平成8年）6月には東京証券取引所市場第二部へ上場。その後、2017年（平成29年）11月には東京証券取引所市場第一部へ指定替えとなりました。

事業拡大のため、2002年（平成14年）以降、株式会社長大テック、順風時株式会社などの子会社を設立。2010年（平成20年）4月には株式会社アルコムを吸収合併し、2011年（平成23年）7月には基礎地盤コンサルタンツ株式会社をグループに迎え入れるなど、グループ体制を強化しました。国際展開も進め、韓国、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどに海外拠点を設立しています。

2020年（令和2年）12月には純粋持株会社体制への移行を決定。2021年（令和3年）3月には株式会社エフェクトを子会社化するなど、事業ポートフォリオの再編を進めました。そして、2021年（令和3年）10月、株式会社長大からの単独株式移転により、純粋持株会社人・夢・技術グループ株式会社を設立し、同社が東京証券取引所市場第一部へテクニカル上場を果たしました。

組織・拠点およびグループ体制

長大は、国内に複数の本社機能を持つほか、全国主要都市に支社、事務所、営業所を展開しています。また、アジアを中心に海外事業所も設置し、グローバルなネットワークで事業を展開しています。

現在は、純粋持株会社である人・夢・技術グループ株式会社のもと、株式会社長大および基礎地盤コンサルタンツ株式会社、株式会社長大テックといった主要なグループ会社が、それぞれの専門性を活かして事業を展開しています。グループ全体で社会インフラ課題の解決に取り組んでいます。

株式会社長大は、設立以来培ってきた高い技術力と幅広い事業領域を活かし、国内外の社会基盤整備を通じて、より安全で豊かな社会の実現に貢献し続けています。

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