長尾健太郎 (数学者)

長尾健太郎

長尾健太郎（ながお けんたろう、1982年4月18日 - 2013年10月22日）は、日本の数学者であり、幾何学的表現論を専門としていました。2013年度には日本数学会賞建部賢弘特別賞を受賞しています。

経歴

長尾健太郎は、筑波大学附属小学校、開成中学校・高等学校を卒業しました。1997年、中学3年生の時から国際数学オリンピックに日本代表として参加し、4年連続で出場しました。中学3年生の時に銀メダル、高校生になってからは3年連続で金メダルを獲得するという素晴らしい成績を収めました。

しかし、15歳の時に難病である胞巣状軟部肉腫を発症し、闘病生活を送りながらも研究活動を続けました。

2005年に東京大学理学部数学科を卒業後、2009年には京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻博士課程を修了し、博士（理学）の学位を取得しました。博士号取得後には、半年間オックスフォード大学でドミニク・ジョイスのもとで研究に携わりました。2010年からは、名古屋大学大学院多元数理科学研究科に助教として着任し、後進の指導にもあたりました。

2013年、長尾健太郎は胞巣状軟部肉腫のため、31歳という若さで亡くなりました。

彼の業績を称え、2014年には算数オリンピックに「長尾賞」が創設されました。

人物

長尾健太郎の両親と2人の姉は医師であり、医療一家に育ちました。妻と息子がおり、妻は囲碁インストラクターとして活動し、NHK囲碁講座にも出演したことがあります。長尾自身も囲碁を趣味としており、開成高校3年次の第24回全国高校囲碁選手権大会では個人戦・男子の部でベスト16、東大2年次の第1回全日本学生囲碁王座戦では準優勝という実績を持っています。ちなみに、準決勝で対局した日本大学の石井茜は、囲碁棋士である仲邑菫の叔母にあたります。

参考文献

* 公式ウェブサイト

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