長岡地震

長岡地震の概要

長岡地震は、1961年2月2日の早朝3時39分（JST）に発生した。震源地は新潟県長岡市付近で、震源の深さは約20km、マグニチュードは5.2とされている。この地震は、2011年の長野県中部地震と同様に、比較的小さな規模であったにもかかわらず、死者を出した地震の一つとして記録されている。地震の発生から数年後、2004年にはほぼ同域で新潟県中越地震が発生することとなる。

震度とその影響

長岡地震の震度は、当時の基準で測定され、震央付近では震度5（強震）および震度6（烈震）に達したとされている。特に、長岡市川西地区では強い揺れが観測されたが、震源から信濃川を挟んで1.5km離れた旧長岡市街では顕著な被害は見られなかった。このような震度の差は地形や建物の構造によるものであろう。

被害状況

長岡地震により、主に震央周辺の2kmから4kmの範囲で被害が集中した。具体的には、死亡者は5名、負傷者は30名に達した。また、家屋の全壊は220戸、半壊は456戸、一部損壊は804戸という深刻な状況が記録された。ある特筆すべき点は、当時の長岡市が約2mの積雪に覆われていたことだ。このため、家屋の2階が損傷しても、1階が雪壁によって支えられ、完全に倒壊することは避けられたケースが多かった。とはいえ、融雪期に入ると弱い支えを失ったことから、倒壊による被害が発生したことが報告されている。なお、雪崩による被害は確認されなかった。

余震について

長岡地震の後、震央付近では少なくとも83回の有感余震が観測された。特に本震が発生した同日に40回の余震が報告されており、余震の中で最も大きかったのは5月30日に発生したものであるが、その具体的なマグニチュードは不明だ。このように、有感余震が続いたことで、地域住民は非常に不安な日々を送ったと考えられる。

まとめ

長岡地震は新潟県における重要な地震の一つとして記憶されている。被害の範囲が狭かったため、人口密集地の被害が軽微であった一方で、自然環境、特に積雪量が被害に与えた影響を考えると、特異な状況が多くみられた。日本の地震史におけるこの地震は、地域の防災対策や研究においても教訓となるべき事例である。

関連項目

• - 関原地震（1927年）
• - 新潟県中越地震（2004年）
• - 新潟県中越沖地震（2007年）
• - 長岡教育放送 - 放送法にいう放送局ではないが、被害や復旧情報を伝えた。

参考資料

• - NHK災害アーカイブス にて1961年長岡地震に関する情報が掲載されています。
• - 鏡味洋史による文献調査（日本建築学会技術報告集 2003年）。

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