長崎市道相生町上田町2号線

長崎市道相生町上田町2号線

長崎市道相生町上田町2号線は、長崎県長崎市の上田町と相生町を結ぶ公道で、地域の交通の利便性を大きく向上させています。この道路には、特筆すべき点として日本で初めて設置された公道用の17人乗りの斜行エレベーターと11人乗りの垂直エレベーターが存在し、「グラバースカイロード」として親しまれています。

背景

このエレベーターの設置が実現したのは、長崎市の急な坂道が抱える交通の不便さを解消するためです。特に、地元の高齢者にとっては急な階段が苦痛であったため、斜面地の住環境の改善が強く求められました。斜行エレベーターは2002年7月27日に、続いて垂直エレベーターが2003年5月31日に開通し、総工費は3億2000万円です。現在は、長崎市道路公園部の道路維持課が日々の管理を行っています。

利用とアクセス

市民だけでなく、誰でも無料で利用できるこのエレベーターですが、基本的には地元住民が優先される形で運用されています。係員がいる時間帯もあり、安全が確保されています。また、エレベーターからは長崎特有の美しい斜面に建つ住宅群を楽しむことができ、観光客にとっても魅力的なビューポイントとなっています。

エレベーターの高低差は約50メートルで、全長160メートルを時速5キロで移動します。エレベーターは三菱電機製で、斜行エレベーターは5段階、垂直エレベーターは3段階の停車が可能で、途中で降りることもできるのが特長です。また、エレベーターには新たに円形の歩道橋が設けられており、利用者の利便性が一層高まっています。

周辺施設

道の周辺には多くの観光スポットがあります。まず、グラバー園が近くにあり、このエレベーターを利用することで、急な坂を歩くことなく同園にアクセスが可能です。また、南山手レストハウスや長崎市立大浦小学校、長崎電気軌道の石橋電停も徒歩圏内に位置しています。観光客は、特にグラバー園へ向かう際に、このエレベーターを利用することで、事前に設定されたルートをスムーズに移動できるのが魅力です。

逆に、長崎電気軌道石橋電停からエレベーターの利用を経て、グラバー園第2ゲートの垂直エレベーターへ移動するルートは、急な坂を回避し、楽に園内にたどりつく方法として好評です。

長崎市道相生町上田町2号線は、その独自の交通機能と美しい風景の提供によって、地元住民や観光客を快適に結ぶ重要な存在です。

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