長崎県央バス

長崎県央バス株式会社

長崎県央バス株式会社は、長崎県交通局が100%出資していたバス事業者です。2008年10月30日に、長崎県交通局の経営効率化を目的として設立され、2009年4月1日に営業を開始しました。県交通局の5つの営業所のうち、県央エリアに位置する諫早営業所と大村営業所の路線を運営していました。

概要

長崎県央バスは、県営バスが運行していた路線のうち、諫早 - 長崎間の一部の系統を独自に運行していました。また、その他の路線については県営バスから委託を受けて運行していました。これにより、県央エリアの公共交通を担っていました。

しかし、2022年12月13日、長崎県交通局は経営改善策の一環として、2023年度中に長崎県央バスを廃止し、2024年度から事業を交通局に統合する方針を長崎県議会で発表しました。これにより、長崎県央バスは、その歴史に幕を閉じることとなりました。

事業所

長崎県央バスには、以下の2つの営業所がありました。

諫早営業所
大村営業所

これらの営業所が、それぞれのエリアの路線バスの運行を担っていました。

運行路線

県央バスが独自に運行していた系統は、県営バスがかつて運行していた諫早 - 長崎間の一部の路線でした。その他の路線は、県営バスからの委託を受けて運行していました。これにより、県央エリアのバス路線網を維持していました。

車両

県央バスが独自系統で使用していた車両は、全て長崎県交通局からの移籍車でした。車両のデザインは交通局時代と変わらず、社名ロゴのみが変更されていました。具体的には、ローマ字表記の「KEN-EI」のうち、「EI」の部分が「OU」に変更されていました。これは、県営バスから県央バスへの移管を象徴するものでした。

乗車券の取扱

長崎県央バスでは、県営バスで発行された乗車券類を、移譲後も引き続き利用することができました。具体的には、長崎スマートカードが利用可能でした。その後、nagasaki nimocaをはじめとする全国交通系ICカードも利用できるようになり、利便性が向上しました。

不祥事

2022年12月26日、諫早営業所に所属する運転手（県交通局から出向中）が、使用済みの乗車券や回数券を車内で不正に販売し、売上金約254万円を着服したとして、懲戒解雇処分となりました。この運転手は、自身が運転するリムジンバスの運賃箱を細工し、2020年3月から2022年11月にかけて、不正に販売を続けていました。乗客からの情報提供により、県職員が乗車して確認した結果、不正が発覚しました。この事件は、公共交通機関に対する信頼を大きく損なうものでした。

脚注

参考文献
「平成21年ダイヤ改正」について（長崎県ホームページ 記者発表資料：2009年3月18日発表(PDF)）
バスマガジン：vol.36 バス事業者最新ニュース：90ページ

関連項目

長崎県交通局

外部リンク

* 長崎県央バスの公式サイトは存在しませんが、運行路線や時刻については県営バスの公式サイトで検索が可能です。

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