長崎県立富江高等学校

長崎県立富江高等学校について

長崎県立富江高等学校は、長崎県五島市に位置する公立高校であり、閉校時点では五島列島の南端に存在する唯一の高等学校でした。略称は「富校」として親しまれ、地域の教育の中心的役割を果たしてきました。

概要と歴史

この高校は、1949年6月に「長崎県立五島高等学校富江分校」として設立され、当初は定時制で運営されていました。その後、1967年に分校から独立し、「長崎県立富江高等学校」として全日制に移行しました。創立から62年、分離独立からは44年が経過した2011年3月31日、ついにその幕を閉じました。

設置学科と校訓

富江高校では、普通科の全日制課程が設置されていました。校訓としては「静慮 積極 勤勉 融和」を掲げ、学びの中で学生たちがこれらの価値を大切にして成長することを奨励していました。

校章と校歌

校章は、五島ツバキの葉3枚をモチーフにしたものです。上の葉は「静慮」、右の葉は「積極」、左の葉は「勤勉」を表し、3枚合わせて「融和」を象徴します。また、校歌は鈴木義夫が作詞、友永仁が作曲を担当し、3番までの歌詞には「富江高校」の名が繰り返し登場します。

沿革

以下に、富江高校の沿革を時系列にまとめます：

• - 1949年6月 - 定時制の「長崎県立五島高等学校富江分校」が開校。仮校舎は富江町立冨江中学校。
• - 1957年1月 - 独立した校舎が完成し、移転。
• - 1964年4月 - 同年度から全日制に切り替え。
• - 1967年4月 - 定時制を廃止し、独立した長崎県立富江高等学校が開校。初めは3学級でスタート。
• - 1970年1月 - 体育館が完成。
• - 1973年4月 - 1学年が4学級となり、学校の規模が拡大。
• - 1986年11月 - 創立20周年記念式典を挙行。
• - 1996年11月 - 創立30周年を祝う。
• - 2009年11月 - 生徒の募集を停止。
• - 2011年3月31日 - 閉校。

このように、時が経つにつれて富江高校は多くの地元教育に寄与し続けました。

部活動

富江高校ではさまざまな部活動があり、運動部では陸上競技部、バスケットボール部、野球部、ソフトテニス部などが人気でした。また、文化部にはブラスバンド部があり、学生たちが自分の興味や特技を発揮できる場を提供していました。

閉校後の手続き

学校が閉校した後、卒業生に対する成績証明書や調査書の発行は、長崎県立五島高等学校の事務室で引き継がれています。これは卒業生にとって重要な手続きであり、地域の教育機関としての役割を果たし続けています。

アクセス

富江高校へのアクセスは、五島バスの「高校前」バス停から便利に行けます。また、五島市中心部からは国道384号沿いに南下し、長崎県道34号や31号を利用することでアクセスが可能です。

周辺施設

富江高校の近隣には五島市立富江小学校や富江中学校があり、地域の教育環境が整っています。富江高校は長い歴史を有し、多くの学生たちに知識と経験を提供してきた、地域の誇りとも言える教育機関でした。

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