長崎県立島原翔南高等学校

長崎県立島原翔南高等学校（ながさきけんりつしまばらしょうなんこうとうがっこう）は、長崎県南島原市西有家町須川に位置する県立高等学校です。地域の教育環境の再編に伴い、長崎県立島原南高等学校と長崎県立有馬商業高等学校が統合され、2005年（平成17年）に新たに誕生しました。

教育理念と学科

本校は、生徒一人ひとりの個性や能力を尊重し、それぞれの将来の夢の実現に向けて大きく羽ばたいてほしいという願いを込めて、「島原翔南」と命名されました。

校訓は「夢に向かって個性を伸ばし社会に有為の人間となる。」と定めています。これは、生徒たちが職業選択だけでなく、人生全体の夢の実現を目指し、個性を豊かに伸ばしながら、社会に貢献できる人物へと成長してほしいという強い思いが込められています。

設置学科は全日制課程の総合学科のみです。多様な進路希望に対応できるよう、幅広い学習内容を提供し、生徒が自らの興味や適性に合わせて科目を選択できる教育システムを採用しています。

学校の象徴

校章は、学校が位置する環境と教育目標を象徴的に表現しています。デザインには、「翔」の文字と、学校から望める山（雲仙岳や高岩山）、そして有明海の水平線が取り入れられています。これは、生徒が海と山に囲まれた島原翔南高校で学び、三年間の高校生活を経て、それぞれの夢に向かって力強く飛び立っていく姿がイメージされています。

スクールカラーにはライトブルーが採用されました。これは、校舎が建つ希望が丘から見渡すことができる、澄み切った空と穏やかな海の色彩を表しており、校名や校章に込められた希望に満ちたイメージと調和しています。

校歌は作詞を平田徳男氏、作曲を三上次郎氏が手掛け、全3番から構成されています。

沿革

本校の歴史は、統合前の二つの高校にさかのぼります。

長崎県立島原南高等学校
1955年（昭和30年） - 長崎県立島原高等学校の西有家、堂崎、有家分校と、長崎県立口加高等学校北有馬分校が統合し、長崎県立島原南高等学校として開校しました。旧北有馬分校は有馬分校となりました。
2007年（平成19年）3月 - 最後の卒業生を送り出し、閉校となりました。

長崎県立有馬商業高等学校
1955年（昭和30年） - 長崎県立島原南高等学校の有馬分校として設置されました。
1974年（昭和49年） - 長崎県立島原南高等学校から分離・独立し、長崎県立有馬商業高等学校として開校しました。
2007年（平成19年）3月 - 最後の卒業生を送り出し、閉校となりました。

長崎県立島原翔南高等学校
2004年（平成16年）11月 - 長崎県立島原南高等学校と長崎県立有馬商業高等学校の統合が決定し、長崎県立島原翔南高等学校として設置されました。
2005年（平成17年）4月 - 長崎県立島原翔南高等学校が開校し、総合学科4学級の体制でスタートしました。校地は旧島原南高等学校の敷地を引き継いでいます。
2006年（平成18年）3月 - 総合学科棟が完成しました。
2007年（平成19年）3月 - ソフトテニス場（3面）が完成しました。

部活動

生徒は多様な部活動に参加し、学業以外でも個性を伸ばす機会を得ています。

運動部: 野球部、バスケットボール部、レスリング部、サッカー部、弓道部、バレーボール部、テニス部
文化部: 和太鼓同好会、吹奏楽部、茶道部、パソコン同好会
過去には演劇部も活動していましたが、現在は廃部となっています。

証明書発行・同窓会

長崎県立島原翔南高等学校では、在校生・卒業生に関する各種証明書の発行業務を行っています。また、統合前の長崎県立島原南高等学校および長崎県立有馬商業高等学校の卒業生に対する証明書発行業務も引き継いで行っています。

同窓会組織についても、三校の同窓会が統合され、「島原南・有馬商・島原翔南同窓会」として活動しています。

アクセス・周辺環境

本校への主なアクセス手段としては、島鉄バスの「西有家」バス停が利用できます。かつては島原鉄道の路線が通り、西有家駅が最寄り駅でしたが、同路線は2008年（平成20年）3月に廃止されています。学校は国道251号（島原街道）沿いに位置しています。

学校周辺には、南島原市立西有家図書館、南島原市立西有家小学校、南島原市立西有家中学校といった公共・教育施設や、南島原市立西有家郵便局、十八親和銀行西有家支店などが点在しており、地域の中心的なエリアに立地しています。

長崎県立島原翔南高等学校