長崎電気軌道の4輪単車

長崎電気軌道の4輪単車について

長崎電気軌道は、1915年に自社発注及び自社工場で製造した4輪単車を運行。最初の10両は、病院下から築町間の開業に合わせ作られ、その後の53両は1924年までに製造された。この車両は、路面電車としての特徴を持ち、都市交通の発展に寄与しました。

歴史と製造

長崎電気軌道の歴史は、大正時代にさかのぼります。1915年、最初の10両の4輪単車が、木造で製造されました。これらの車両は、神戸市の高尾造船所で制作され、台車や電気機器は阪神電気鉄道から調達されました。翌1916年から1924年にかけて、53両が自社の茂里町工場で製造されることになるのですが、ここではコスト削減のため、メーカーへの発注を行わず、自社工場での製造が進められました。

車両の特徴

各形式には独自の特徴があります。まず、最初に製造された1形は、オープンデッキ式の出入台があり、木造の車体はあずき色に塗装され、唐草模様が施されていました。しかし、いくつかの車両は火災や原爆投下の影響で失われてしまいました。残った車両も廃車にされ、現在では保存されている車両はありません。

さらに、11形や13形も存在し、いずれも茂里町工場での自社製造が行われましたが、これらも火災で全て焼失しました。20形に関しては、アメリカから台車や電動機を輸入し、車体は国産で製造したもので、形状は変更されていました。特に密閉型車体の40形は、火災の多発を受けて新しい設計が導入され、引き戸を採用することで安全性を向上させました。

戦後の状況

戦後も何両かの車両は残りましたが、1950年代以降ボギー車に置き換えられ、次第に全車両が廃車となっていきました。原爆の影響を受けた車両は、改造されるものの、最終的には姿を消しています。特に、62形は茂里町工場で製造された最後の新製車両となり、経年劣化の問題を抱えることになりました。

参考文献と外部リンク

長崎電気軌道の歴史や車両に関する詳しい情報は、以下の参考文献や外部リンクで確認できます。これらの文献は、長崎の路面電車に関する知識を深める助けとなります。

• - 『長崎の路面電車』（長崎出版文化協会）
• - 『長崎のチンチン電車』（葦書房）
• - 『長崎「電車」が走る街今昔』（JTBパブリッシング）

また、国立国会図書館には5号電車の写真もありますので、興味のある方はそちらもご覧ください。長崎電気軌道の4輪単車は、地域の社会インフラの一端を担い、かつ懐かしい風景を演出してきた路面電車の一つです。

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