長崎鼻 (大分県)

長崎鼻（香々地長崎鼻）とは

大分県豊後高田市見目に位置する長崎鼻は、国東半島の北端近く、周防灘に面した岬です。全国に多数存在する「長崎鼻」と区別するため、「香々地長崎鼻（かかぢながさきばな）」とも呼ばれています。岬からは、間近に姫島、遠くには四国や中国地方を望むことができ、その眺望は息をのむほどです。

海食洞と修験道の歴史

リアス式海岸特有の海食崖が連なる長崎鼻の先端部には、約20もの海食洞が点在しています。これらの洞穴群は、大分県の天然記念物および大分百景にも選ばれており、自然の驚異を感じさせます。中でも最大の洞穴である「行者洞窟」は、役行者、不動明王、蔵王権現が祀られ、古くは修験道の修行の場として利用されていました。また、「長崎岩屋」と呼ばれる洞穴は天井部が抜け、穴状になっているため、内部に歩いて降りることができます。

リゾート地としての長崎鼻

長崎鼻一帯は、「長崎鼻リゾートキャンプ場」として整備されており、人工の海水浴場やログハウス、バンガローなどが設けられています。2019年からは、トレーラーハウスでの宿泊や日帰りBBQが楽しめるアウトドア施設もオープンし、より多様なレジャー体験が可能です。また、岬の先端には香々地灯台が立ち、美しい景観に彩りを添えています。

四季折々の花と自然

春には桜や菜の花、夏にはヒマワリ、秋にはコスモスが咲き誇り、長崎鼻は四季を通じて多くの観光客で賑わいます。また、長崎鼻の景観保全の取り組みが評価され、「花とアートの岬 「香々地」～長崎鼻を守るため海と花の景観を創出～」が平成30年度国土交通省手づくり郷土賞を受賞しました。豊かな自然と美しい景観が調和する長崎鼻は、訪れる人々に感動と癒しを与えてくれます。

長崎鼻は、その豊かな自然と歴史、そしてレジャー施設が融合した魅力的なスポットです。ぜひ一度、その美しい景色を訪れてみてください。

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