長曽根ストロングス

長曽根ストロングス（ながそねストロングス）は、大阪府堺市を拠点に活動している小学生を対象とした少年軟式野球チームです。1998年に設立され、大阪府少年軟式野球協会松原支部に所属しています。このチームは、少年野球界における最高峰の大会とされる高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会において、他を圧倒する全国最多7回の優勝という輝かしい実績を誇る、日本有数の強豪としてその名を知られています。

チームの歴史における特筆すべき戦績は数多くあります。初めて全日本学童軟式野球大会に出場したのは2001年で、この初出場でいきなり3位という好成績を収めました。続く2002年、そして2003年には、大会史上初となる2年連続での優勝という偉業を達成し、チームの実力を全国に示しました。2006年大会でも3度目の優勝を果たしましたが、この時は2回戦で山梨県のチームに苦戦するなど、容易ではない道のりでした。長曽根ストロングスは学年ごとにAからEまでのチームを編成しており、多くの部員が在籍しています。

特に印象深いのが、2011年大会での成績です。この年、チームは自身が持つ最多優勝記録を更新する4度目の全国制覇を成し遂げました。この時のチームは、守備力が非常に高く、6試合でわずか3失点という鉄壁ぶりを見せました。また、決勝戦では愛知県のチームを相手に15安打13得点と、自慢の強力な打線も爆発させ、投打がかみ合った圧倒的な強さで優勝を決めました。この大会でエースとして優勝に貢献した西川愛也選手は、後に甲子園で全国制覇を経験し、埼玉西武ライオンズに入団しています。2011年はチーム全体としても驚異的な記録を残しており、1年間に出場した22大会のうち、全国大会出場のために途中辞退した2大会を除き、実に16大会で優勝。公式戦では116戦110勝2敗4分、交流戦を含めたトータルでは161戦150勝5敗6分、勝率にして0.932という驚異的な成績を収めました。

翌2012年大会でも順調に勝ち進みましたが、4回戦で兵庫県のチームに1-3で惜しくも敗れ、ベスト8で大会を終えました。2015年には、高野山大会、西日本大会、そして自身5度目の高円宮賜杯を含む主要な5つの大会全てを制覇するという、年間グランドスラムとも言える快挙を達成しました。2016年には、再び最多優勝記録を塗り替える6度目の全国制覇を成し遂げ、史上2度目となる大会2連覇を達成しました。この時の決勝戦では、7回裏二死からサヨナラ勝ちを収め、相手チームを完全試合に抑えるという、歴史に残る劇的な勝利でした。そして、2021年には、初めて新潟県で開催された同大会において、チームの持つ最多優勝記録をさらに更新する7度目の全国制覇を達成。決勝戦は、再び逆転サヨナラ勝ちという劇的な展開でした。

輝かしい戦績を持つ一方で、チームは不祥事も経験しています。2018年9月20日には、当時の監督が所属選手への暴力行為を行ったことにより、全日本軟式野球連盟および大阪府少年軟式野球協会から無期限の資格停止処分を受けるという出来事がありました。

長曽根ストロングスからは、後にプロ野球の世界で活躍する選手も輩出しています。元東北楽天ゴールデンイーグルスの石橋良太選手、同じく元東北楽天ゴールデンイーグルスの田中耀飛選手、そして現在、埼玉西武ライオンズで活躍している西川愛也選手などが、このチームで少年時代を過ごしました。

長曽根ストロングスは、その圧倒的な優勝回数と多くの才能を育ててきた実績により、日本の少年野球界において特別な存在感を示し続けています。

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