長腓骨筋

長腓骨筋（ちょうひこつきん）

長腓骨筋（Peroneus longus muscle）は、下腿外側に位置する筋肉であり、足関節の運動に関与します。主に足関節の底屈と外反という動作を行います。

起始と停止

起始: 腓骨頭および腓骨外側面の上部2/3
停止: 第一中足骨の底面

長腓骨筋は、腓骨の上部から起こり、下腿の外側を下行します。外果（外くるぶし）の後ろを通り、足の裏を斜めに横断して、第一中足骨の底面に停止します。腱は長腓骨筋腱溝を通過し、足底を横断する際に腱鞘に包まれています。

作用

足関節の底屈: 足先を下げる動作
足関節の外反: 足の裏を外側に向ける動作

長腓骨筋は、足関節の底屈と外反を行うことで、足部の安定性を保ち、歩行や走行などの運動を円滑に行う上で重要な役割を果たします。また、足部のアーチ構造を支持する役割も担っています。

神経支配

* 浅腓骨神経

臨床

長腓骨筋の機能不全は、足関節の不安定性や足部の痛みを引き起こす可能性があります。例えば、長腓骨筋腱炎は、長腓骨筋腱が炎症を起こし、外くるぶし周辺に痛みが生じる疾患です。また、足関節捻挫などの外傷によって長腓骨筋が損傷することもあります。

その他

長腓骨筋の起始部には、短腓骨筋という筋肉も存在します。短腓骨筋は長腓骨筋の深層に位置し、長腓骨筋と同様に足関節の底屈と外反を行います。

長腓骨筋は、スポーツ活動や日常生活において重要な筋肉であり、適切なケアとトレーニングを行うことが大切です。

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