長良川艶歌

長良川艶歌

『長良川艶歌』（ながらがわえんか）は、1984年4月に五木ひろしによってリリースされたシングルで、岐阜県の長良川をテーマにした「ご当地ソング」に分類されています。この曲は五木が発表した数あるご当地ソングの中でも最大のヒットを記録し、多くの人々に親しまれています。

ヒットの背景

元々、発売当初はB面に「徒然の花」が配されていましたが、同年8月25日の再リリース時には映画『おはん』の主題歌「おはん」に変更されました。この曲は、第26回日本レコード大賞で大賞、さらに第15回日本歌謡大賞でも大賞を受賞するなど、数々の音楽賞を獲得しました。売上はミリオンセラーを達成し、1986年8月時点でのシングル出荷枚数は105.1万枚にものぼり、五木のシングルとしては歴代3位の記録です（デュエット曲を除く）。

メディアの影響

TBSの人気音楽番組『ザ・ベストテン』では、最高位が8位ながらも、1984年の年間ランキングで第1位を獲得し、翌1985年は89位となりました。この番組では、長良川の名にちなんで「鵜飼い現象」と呼ばれる現象が起き、ベストテン圏内に戻ることを繰り返しました。結果として、この曲は6回もベストテンに返り咲くという記録を樹立しました。

著作権使用料の記録

1985年度における日本音楽著作権協会（JASRAC）の報告では、「浪花節だよ人生は」に次いで年間2位に選ばれました。これにより、この曲のヒットは五木の全シングルの総売上枚数を1000万枚以上に引き上げるきっかけとなりました。五木はこの記録により、名だたるアーティストたちに続いて史上7人目の快挙を達成しました。

収録曲

4月21日発売盤

• - 長良川艶歌（作詞：石本美由起、4分43秒）
• - 徒然の花（作詞：安麻呂、4分15秒）

8月25日発売盤

• - 長良川艶歌（作詞：石本美由起、4分43秒）
• - おはん（作詞：たかたかし、4分30秒）

それぞれの楽曲は、作曲が岡千秋、編曲が斉藤恒夫によって制作されています。発売当時の価格は700円でした。

カバーアーティスト

この曲は多くのアーティストにカバーされており、その中には藤圭子、森昌子、石原詢子、そしてテレサ・テンなどが含まれています。各アーティストが独自の解釈でこの名曲を歌い継いでいることは、曲の普遍的な魅力を証明しています。

記念碑

岐阜市にある長良橋の南詰には、『ザ・ベストテン』で12年間ベストテン第1位を獲得した際の記念碑が設置されています。この記念碑には、曲の歌詞が刻まれており、地元の人々や観光客に親しまれています。

関連情報

『長良川艶歌』は今もなお多くの人に愛され続けており、岐阜県の音楽史において重要な位置を占めています。また、1980年代の日本の音楽シーンを代表する作品として、後世に語り継がれることでしょう。

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