長良橋

長良橋の歴史と特徴

長良橋（ながらばし）は、岐阜県岐阜市に位置し、長良川を跨ぐ国道256号の重要な橋です。金華山や長良川鵜飼と共に岐阜市の象徴的な風景を形成しており、その美しい姿は地元の人々や観光客を魅了しています。初めてこの地に橋が架けられたのは1874年（明治7年）のことで、当時の名称は明七橋でした。この橋は舟橋として設計され、南岸から北岸まで船を連結した構造であり、通行料が徴収されていました。

橋の概要と構造

長良橋の現在のデザインは5径間連続鋼鈑桁橋形式であり、1954年（昭和29年）に開通しました。延長は272メートル、幅員は18メートルで、強度は1835.31トンにのぼります。橋床には鉄筋コンクリートが使われ、5つの支間はそれぞれ異なる長さで設計されています。基礎にはニューマチックケーソンを用いており、自動車や電車の通行に対応できる強固な構造を持っています。

歴史的変遷

長良橋は設立当初から幾度となく改修と建替えが行われてきました。1884年には2代目の木桁橋が完成し、1891年には濃尾地震が橋に被害をもたらしました。1901年には県の費用で3代目の木製トラス橋が建設され、無料通行が可能になりました。その後1915年には4代目の鋼鉄製曲弦トラス橋が完成し、路面電車の通行にも適した最新式の設計が採用されました。

1954年には現在の5代目の橋が開通し、それ以降は自動車や歩行者のための橋として利用されています。長良橋の歴史は岐阜市の発展と密接に関連しており、地域文化と歴史の証人となっています。

地域行事との関わり

長良橋は地域の重要な行事にも深くかかわっています。毎年7月の最終土曜日には全国選抜長良川中日花火大会が開催され、8月の第一土曜日には長良川全国花火大会も行われます。これらのイベントは多くの観光客を引き寄せ、長良橋の周辺は華やかな雰囲気に包まれます。

また、長良川では伝統的な鵜飼が行われており、長良橋上流での光景は観光名所として知られています。長良橋はライトアップされ、夜間は特に美しい姿を見せますが、鵜飼の時間帯には消灯されるため、演出が施されています。

洪水対策と安全性

長良橋の周辺は天井川に位置するため、洪水のリスクが常に存在しています。そのため、長良橋両岸には陸閘が設置されており、増水時には閉じることで市街地を洪水から守っています。普段は国道256号として利用され、地域住民や観光客の交通の要所となっています。

お土産と観光名所

長良橋南詰には「鵜匠の像」が設置されており、訪れる観光客にとっての記念撮影スポットとなっています。また、長良橋の近くには五木ひろしの名曲「長良川艶歌」を記念した碑もあり、歌詞が刻まれています。岐阜公園の三重塔には旧長良橋の材木が使用されており、地域の歴史を感じさせる要素となっています。

結論

長良橋は単なる交通手段を超え、岐阜市の文化と歴史を体現する重要な存在です。その美しい景観と伝統行事との繋がりは、町の魅力を高める大きな要因となっています。これからも長良橋は岐阜市において多くの人々に愛され続けることでしょう。

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