長谷部徹 (ドラマー)

長谷部 徹の音楽人生

長谷部徹（はせべ とおる）は、1963年6月21日に千葉県習志野市で生まれたドラマーであり、スタジオ・ミュージシャンとして多岐にわたる活動を行ってきました。音楽学校「アン・ミュージック・スクール」では、2019年まで講師として後進の指導にも力を注いでいました。

若き日のデビュー

彼の音楽キャリアは1976年、小さな子供向け番組『とびだせ!パンポロリン』でのタレント活動から始まりました。当初はジャニーズ事務所のタレントとして、アイドルグループ「ギャングス」の一員として活躍しました。この時期、彼はテレビ番組『ヤンヤン歌うスタジオ』などにもバックダンサーとして出演し、基礎的なパフォーマンス技能を習得しました。

1980年にはメンバーと共にバンドANKH（アンク）を結成し、ドラマーとしての新たな挑戦が始まりました。ANKHは「鉄腕アトム」のテーマソングなどを手がけ、音楽シーンにその名を刻むことになります。

THE SQUAREとの出会い

1982年、長谷部はフュージョン・バンド「THE SQUARE」に参加し、彼の音楽キャリアは新たなステージへと進展します。このバンドはその後、現在の「T-SQUARE」として広く認識されることになります。彼は1985年にこのバンドを脱退しましたが、その後も多くのアーティストのレコーディングに参加し、スタジオ・ミュージシャンとして活躍し続けました。

参加したアーティストには、春畑道哉、長渕剛、井上大輔、河内淳一、やしきたかじん、久松史奈などが名を連ねています。彼のドラミングは、そのクリアな音質や曲中に挿入されるフィル・イン、きっちりとしたエイト・ビートドラミングが特徴です。これらの技術は、彼をセッションミュージシャンとして際立たせる要因となりました。

音楽界での活動と私生活

2001年には浜田省吾のコンサートツアーに参加し、急病による代役として活躍しました。また、長沢悟の代理ドラマーとしても活動し、広い音楽シーンでの信頼を得ています。私生活では、堀越高校の同級生であった元女優の甲斐智枝美と1990年に結婚し、二人の息子を育てます。妻の甲斐は2020年に急逝し、その影響は長谷部の音楽活動にも現れました。

2008年、THE SQUAREの結成30周年を祝うライブに参加し、長年の沈黙を破って表舞台に復帰します。本イベントは多くのファンに感動を与え、彼の姿を再び見られる機会となりました。

その後も、バックバンドや様々なセッションに参加し続け、2017年にはTHE SQUARE Reunionで旧メンバーとともにライブ活動を再開します。2021年には布施明のコンサートツアーにも参加し、活動を精力的に続けています。

長谷部徹の音楽人生は、数十年にわたり様々な形で進化し続けています。その多彩なスキルと経験は、今後の日本の音楽シーンにも多大な影響を与えることでしょう。

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