長迫吉拓

長迫吉拓：BMXとトラックレースで世界に挑む自転車競技選手

長迫吉拓（ながさこ よしたく）は、1993年9月16日生まれ、岡山県笠岡市出身の自転車競技選手。ブリヂストンサイクルに所属し、BMXとトラックレースの両方でその才能を発揮しています。

BMXとの出会いと幼少期の活躍

長迫選手がBMXに出会ったのは4歳の時。5歳で地元のレースに初参加すると、その才能はすぐに開花します。9歳で世界選手権日本代表に選出され、初の海外レースを経験。幼い頃から世界を舞台に活躍するポテンシャルを示しました。

オリンピックへの挑戦と挫折、そして転換

2011年には、スイスのワールドサイクリングセンターからロンドンオリンピックに向けてスポンサーのオファーを受け、一時拠点をスイスに移します。しかし、オリンピック出場は叶わず、日本に帰国。その後、全日本選手権で5連覇を達成するなど、国内では圧倒的な強さを見せつけました。

2016年、リオオリンピックにBMXレースで初出場を果たしますが、準々決勝で敗退。オリンピックの舞台で結果を残すことの難しさを痛感します。この頃から、トレーニングの一環としてトラック競技にも取り組み始めます。

2020年、東京オリンピックに2大会連続で出場するも、準決勝進出はなりませんでした。しかし、この経験が長迫選手の競技人生に大きな転機をもたらします。

トラック競技への本格転向と新たな挑戦

東京オリンピック後、長迫選手はトラック競技、特にチームスプリントに本格的に転向します。2022年には、アジア競技大会で太田海也選手、小原佑太選手と共に出場し、大会記録となる42秒934で優勝。トラック競技での才能を開花させます。

2023年には、チームブリヂストンサイクリングに加入し、更なる高みを目指します。

2024年、パリオリンピックでは、太田海也選手、小原佑太選手と共に男子チームスプリントに出場。フランスに敗れ5位決定戦に回りますが、日本記録を更新する42秒078でドイツに勝利し、5位入賞を果たしました。

世界選手権でのメダル獲得

2024年の自転車トラック種目の世界選手権では、パリオリンピックと同じメンバーで男子チームスプリントに出場し、見事銅メダルを獲得。世界選手権で初のメダルという快挙を成し遂げました。

主な戦績

2010年 シンガポールユースオリンピック 5位
2011年 アジアBMX選手権大会 ジュニア部門 優勝
2011年 全日本BMX選手権大会 エリート・ジュニア混合 優勝
2012年 ジャパンシリーズ ひたちなか 優勝
2012年 ジャパンシリーズ 上越 優勝
2012年 ジャパンシリーズ 秩父 優勝
2012年 全日本BMX選手権大会 2連覇
2018年 アジア競技大会 ジャカルタ BMXレース 優勝
2022年 アジア競技大会 中国 チームスプリント優勝 ※大会記録
2023年 アジア選手権 チームスプリント優勝
* 2024年 自転車世界選手権トラック種目 チームスプリント 3位

人命救助の heroic act

2020年7月2日には、地元の岡山県笠岡市内で自殺を図ろうとしていた男性に声をかけ、思いとどまらせるという人命救助を行っています。この功績により、地元の警察署から表彰されました。

長迫吉拓選手は、BMXとトラックレースの両方で世界トップレベルを目指し、常に挑戦を続けています。今後の活躍から目が離せません。

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