長野市立後町小学校

長野市立後町小学校

長野市立後町小学校は、かつて長野県長野市西後町に所在した公立小学校です。長野市の中心市街地に位置していましたが、児童数の減少に伴い、2013年3月に閉校となりました。その歴史は古く、1873年に長野県教員講習所付属小学校として設立されたことに始まります。

教育目標

後町小学校では、以下の3つの目標を掲げ、児童の育成に力を入れていました。

考え合い、ねばり強く工夫する子ども（希望の木）
礼儀正しく、思いやりのある子ども（思いやりの木）
体を鍛え、すすんで仕事に打ち込むこども（心に汗をかく木）

沿革

後町小学校は、その長い歴史の中で、幾度かの変遷を経てきました。

1873年（明治6年）8月 - 長野県教員講習所付属小学校として設立。
1875年（明治8年）6月 - 町立長野学校となる。
1876年（明治9年）7月 - 長野（城山）・朝陽（後町）・正誠（西長野）の3校に分かれる。
1882年（明治15年）10月 - 町立長野高等小学校および町立長野尋常小学校となる。
1886年（明治19年）4月 - 再び合併し、上水内郡第一番学区長野学校となる。
1896年（明治29年）4月 - 日本初の特殊学級である晩塾生学級が創立される。
1897年（明治30年）3月 - 長野市立尋常小学校および長野市立高等小学校となる。
1904年（明治37年）3月 - 後町東尋常高等小学校、後町西尋常高等小学校など5校に分かれる。
1911年（明治44年）3月 - 後町尋常高等小学校になる。
1919年（大正8年）4月 - 校地内に長野市立長野実科高等女学校（現長野市立高等学校）が開校。
1920年（大正9年）3月 - 長野尋常高等小学校となる。
1926年（大正15年）3月 - 後町尋常高等小学校と改称される。
1941年（昭和16年）4月 - 長野市後町国民学校となる。
1947年（昭和22年）4月 - 後町中学校として開校する。
1950年（昭和25年）4月 - 長野市立後町小学校として開校する。
1953年（昭和28年）9月 - 鉄筋3階建校舎が完成し、新校舎に移転。
1955年（昭和30年）11月 - 学校創立80周年を迎え、校歌が制定。
1958年（昭和33年）7月 - プールが完成。
1963年（昭和38年）3月 - 「ふきのとう」（PTA文集）創刊号が発刊。
1969年（昭和44年）3月 - 「希望像」が建立（製作者:小林章）。
1969年（昭和44年）4月 - 長野市理科センター併設。
1970年（昭和45年）4月 - 長野市フィルムライブラリー併設。
1973年（昭和48年）12月 - 国鉄D51形蒸気機関車549号が理科教材として寄贈、体育館南側へ設置。
1975年（昭和50年）11月 - 開校100周年を祝い「ももとせの石」設置。
1995年（平成7年）9月 - 開校120周年で全校宿泊遠足を実施。
2005年（平成17年） - 通学区域特例校制度が開始。市内の全域から入学可能となる。
2013年（平成25年）3月 - 児童数減少により廃校。在籍児童は近隣小学校へ転校。
2014年（平成26年）12月 - 校庭樹木の一部保存が決定。
2016年（平成28年） - D51形蒸気機関車が県立大学キャンパスへ移設。
2018年（平成30年）4月 - 長野県立大学が開学し、後町キャンパスとなる。

通学区域

後町小学校の通学区域は以下の通りでしたが、特例校制度により市内全域からの入学が可能でした。

大字長野
西町
栄町
立町
若松町
旭町
長門町
東後町
大字鶴賀
問御所町
大字南長野
諏訪町
西後町
県町
妻科の一部
南県町の一部
新田町
大字平柴の一部

跡地

後町小学校の跡地は、現在、長野県立大学の後町キャンパスと、長野市中央公民館分室である後町ホールとして活用されています。

長野県立大学後町キャンパス

旧後町小学校の跡地は、長野県短期大学の4年制大学移行に伴い、県立大学のキャンパスとして整備されました。学生寮や地域貢献型の施設が設けられ、2018年4月に開学しました。1年次全寮制が特徴で、「後町キャンパス象山寮」などの施設があります。

後町ホール

旧体育館は、当初は大学の体育施設としての利用は見送られましたが、地元からの要望により、長野市が主体となって「後町ホール」として整備しました。2018年4月から利用開始され、地域住民の交流の場として活用されています。ただし、騒音問題により、一部利用制限が出ています。

著名な出身者

後町小学校の卒業生には、以下の著名な方がいます。

内田仁菜 - モデル
* 綿内克幸 - ミュージシャン


後町小学校は、140年におよぶ長い歴史の中で、地域社会に貢献し、多くの人材を輩出してきました。閉校後も、その跡地は新たな形で活用され、地域に貢献し続けています。

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