門あさ美

概要

門あさ美（かど あさみ）は、1955年10月17日に愛知県名古屋市で生まれた女性シンガーソングライターです。代表曲として「ファッシネイション」、「Lonely Lonely」、「月下美人」などがあり、彼女の音楽は、特に1970年代後半から1980年代にかけて、多くのリスナーに愛されました。

来歴

金城学院大学を卒業した彼女は、ヤマハポピュラーソングコンテストでの経験を経て、1975年に愛知県勤労会館で行われた第9回ポプコン中部グランプリ大会で「世界中の光を」を披露し入賞します。この際、詩は小野峰人、曲は秋山雅一と共作し、多くのファンの心をつかみました。

1979年9月5日にシングル『ファッシネイション』でテイチクからデビューを果たし、その際には「ファッション・ミュージック」というキャッチフレーズの下でニューミュージックの洗練されたイメージを表現しました。また、1981年にはストレートな音楽性が評価され、「月下美人」が東亜国内航空の秋のキャンペーンソングとして使用されもしました。

彼女は1987年に東芝EMIに移籍しますが、オリジナルアルバムは1988年以降のリリースがありませんでした。デビュー前にはピアノの弾き語りを行っており、その才能はライブ活動にも活かされていましたが、メディアへの露出は非常に少なく、ライブも稀でした。これが彼女のミステリアスなイメージを強める要因ともなっていました。

メディアでの活動

門あさ美のメディアでの露出が少ない一方で、特にラジオ番組での詩の朗読が代表的な活動でした。彼女が出演したテレビ番組にも、フィルターがかかっているといった独特の演出が施されていました。日本テレビ系の『コッキーポップ』では、門が「Lonely Lonely」をテーマ曲として使用されたことや、彼女が恥ずかしがり屋であるため、お喋りをなかなかしないエピソードが印象に残ります。

音楽スタイルと制作

彼女の楽曲は主に自ら作詞作曲しており、アレンジャーの意向が反映されることで各アルバムのスタイルや音色に変化をもたらしました。特に、東芝EMI移籍後のアルバムは高橋幸宏がプロデュースに関わり、彼の音楽的観点が色濃く影響を与えました。

過去にはいくつかのアルバムが廃盤となり、インターネットオークションで高値がつくこともありました。その後、2002年にはテイチク時代のシングルとアルバム曲を集めたベスト盤をリリースし、14年ぶりに新曲が収録されました。さらに、2007年10月にはCD5枚組のボックスセットやリマスタリングされたアルバムも発売され、ファンを歓喜させました。

現在の活動

2019年には伊藤蘭のソロアルバムに楽曲を提供し、久しぶりにメディア名を再度見る機会が訪れましたが、彼女自身の近況については現在までのところ詳細が不明です。どんな形にせよ、門あさ美の楽曲は今もなお多くの音楽ファンに愛され続けています。

ディスコグラフィー

• - シングル: 数多くのシングルを発表。
• - オリジナルアルバム: 特に後期のアルバムは聴く価値あり。
• - ベスト・アルバム: シングルからのヒット曲を網羅。
• - ボックスセット: ファン必見のコレクション。
• - 主なアレンジャー: 鈴木茂、松任谷正隆、高橋幸宏など多彩なアレンジャーを起用し、作品に独自の深みを与えています。

そのミステリアスな魅力と洗練された音楽性で、門あさ美は今なお音楽シーンで特別な存在と言えるでしょう。

もう一度検索