門司港駅

門司港駅の概要

門司港駅（もじこうえき）は福岡県北九州市門司区に位置し、九州旅客鉄道（JR九州）の鹿児島本線に属する駅です。駅番号はJA31で、この路線の始発点として、多くの人々に利用されています。駅舎は重要文化財に認定されており、現役の駅舎で重要文化財として保護されているのは当駅と東京駅の丸の内駅舎だけです。2007年には、日本経済新聞社のアンケートで「足を延ばして訪れて見たい駅」として第1位に選ばれました。

歴史

門司港駅は1891年4月1日に九州鉄道の起点駅として開業しました。初代駅舎は現駅舎より東側に建設され、1901年には関門連絡船との運航が始まり、本州とのアクセスが強化されました。1911年からは貨車の直接航送が始まり、旅客輸送が中心となりました。

1914年に現在の駅舎が完成し、以降も九州の鉄道の重要な拠点としての地位を維持していましたが、関門トンネルの開通に伴い、駅の改称が行われました。その結果、関門トンネル開通後、駅名が門司港駅に改称され、これまでの貨物輸送から旅客輸送へとシフトが進んでいくことになりました。

戦争と復興

第二次世界大戦中の1945年に、米軍の空襲を受け、構内において3名が犠牲となりました。戦後の復元工事では、駅舎に残された戦争の痕跡が発見され、歴史ある建物としての価値が再評価されることになりました。

1990年代以降は観光名所としての役割が強まり、「門司港レトロ」として多くの観光客が訪れるようになりました。2012年からは駅の保存修理工事に入り、2019年に新たにオープンしました。工事では、1914年当時の様子に復元され、耐震補強も実施されたため、安心して訪れることができます。

駅舎の特徴

現在の駅舎は木造二階建てで、ネオ・ルネッサンス様式の美しい外観を持っています。文化財として登録されているこの駅舎は、駅前広場やカフェ、待合室など、様々な施設が併設され、観光スポットとしても人気です。特に、レトロ調のカフェや地元の特産品を販売するお店が利用者に好評です。

利用状況

2022年度のデータによると、平均して1日4,389人の乗客が利用しており、JR九州営業の駅の中では賑やかな方に位置しています。駅周辺には歴史的な建物や観光スポットが点在し、バス路線も充実しており、アクセスも良好です。

駅周辺の観光

駅の近くには、門司港桟橋や旧三井倶楽部、門司税関など歴史的な見所が多数存在します。特に門司港レトロ地区は観光地として賑わい、週末には多くの観光客が訪れます。また、毎年8月には関門海峡花火大会も開催され、多くの人々が集まるイベントとなっています。駅を中心に地区が栄え、多様な楽しみ方ができることが魅力です。

まとめ

門司港駅はその歴史や美しい駅舎により、ただの交通手段にとどまらず、観光名所としても重要な役割を果たしています。訪れる人々にとって、歴史を感じながら旅のスタート地点として非常に価値のある場所です。

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